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2013年08月23日

行動が大きく変わる瞬間

8/21、長野市善光寺さんの宿坊で行われている
高野登さんの寺子屋百年塾、第3回目が行われました。


テーマは「行動が大きく変わる瞬間」。

冒頭、高野さんが一冊の本を手にして話し始めました。


元ANA(全日空)の名物機長の山形和行さんのご著書です。
山形機長は、ユニークなアナウンスをすることで有名でした。
例えば、こんな感じです。

「…できるだけ揺れないようにいたしますが、
 突然天使のいたずらか、
 強く揺れることもございますので、
 お座りの間、座席ベルトはしっかりとお締めください。

 特に、強く揺れるようなことがございましても、
 飛行の安全性には、
 まっっっっっっっっっっっ…たく影響ございません。

 一句浮かびました。
 『春の空 飛行機雲に 夢のせて』

 ありがとうございます」


(「世界一のココロの翼を目指した
  ”名物機長”のホスピタリティ」山形和行著、ごま書房新社 より引用)

私は、こんなアナウンスに出会ったことはありません。
もっと事務的な感じがするものしか聞いたことがないのです。

でも、山形機長は
単にお客様を楽しませるためにこんなアナウンスをしていたのではありません。

高野さんはおっしゃいました。


「飛行機に慣れていないお客様に
 安心して乗ってもらうためには、どうしたらよいか」
と考えた末の、このアナウンスなんですよ
、と。

私も帰ってきて本を読んでみたのですが、
(実は私もこの本を持っていたのにも関わらず、
 ほとんど読まないまま積まれていました…ごめんなさい。^_^;)
こんなことが書いてありました。

お客様が、不安な気持ちを抱えたまま飛行機に乗ると、
万が一トラブルが発生したときに
パニック状態になり、
二次的な事故が起こるかもしれません。

でも、最初に機長がしっかりアナウンスをして、
コミュニケーションを取り、
機長に信頼感を持って、安心して乗ってもらえれば、
何かトラブルがあった時にも、
機長の言うことをしっかり聞いてから行動しよう、
と思ってもらえるのではないでしょうか、と。

…山形機長は、そんな風に思って
独自のアナウンスを考えたんですね。

やっぱり「なんのために」が大事ですね。
機長は、安全に目的地までお客様を届けるために
あんなユニークなアナウンスをされていたんですよね。

きっと、あのアナウンスを聴いたお客様たちは
まさか機長がそこまで考えていたとは気付かなかったことでしょう。
ちょっとおしゃべりが好きな人なんだとか、
面白い人なんだとか、サービス精神旺盛だなぁ…とか
…としか、思わなかったことと思います。

深いですね。

でも、それだけ深い「お客様に対する思い」があったからこそ、
周りに反対されたりしても、
ずっと続けることができたのでしょう。

また、安全ためには、一人でも多くの人にしっかり聞いてもらいたいと、
少しでも良くしようとどんどん工夫もして
「名物機長」にまでなったのですね。

山形機長はフライト中、何度もアナウンスをしたそうですが、
そのたびにお客様が笑ったり、拍手をしたりすることがあったようです。
こんなアナウンスを聞いたら、
たとえ一人で乗っていても、
つい隣の人に「面白いですね~!」なんて話しかけてしまいそうですよね。
そんな中から、機内の一体感や安心感って高まるんでしょうね。
トラブルの時にも、みんなで協力し合えそうです。

すごいなぁ。山形機長。
脱帽です。

読み進めてみると、
そのほかにも仕事に対する姿勢やプロの仕事について
考えさせられる話がたくさん出てきて、
とても興味深い本でした!


帯には高野登さんの推薦文が。
「あの”名物アナウンス”で 多くの人に愛された山形機長の
 まさに空飛ぶホスピタリティ 機長の夢はさらに大空を舞う!」

ホスピタリティの第一人者の高野登さんがこんな風に褒めるなんて
どれだけ愛とおもてなしの心あふれる人なんでしょうか。

高野さんによると、山形機長は、
とても人間的な魅力にあふれた方だそうです。
一度会うと誰でもファンになってしまうんだよ、とおっしゃっていました。

うぅ~ん!
お会いしてみたい人がまた一人増えました!^^

「世界一のココロの翼を目指した”名物機長”のホスピタリティ」
 (山形和行著、ごま書房新社)



さて、高野さんは、「行動が大きく変わる瞬間」について
こんな風にお話してくださいました。


「考えていたことが行動になった瞬間、
 人は変わることができます。

 でもね、
 人間には2種類あるんですよね。

 行動を起こせる人と…」


…ここまで聞いて、
私は心のなかで、次の言葉を考えていました。

「行動を起こせる人と
 行動を起こせない人」に違いない、と。

ところが、高野さんの口から出てきた言葉は違ったんです。

「行動を起こせる人と
 行動を起こせないと思っている人

でした。

高野さんは、そのことについて、
特に深くはお話されませんでしたが、
私の中では「目からうろこ」というか、
かなりドキッとした言葉でした。

「行動を起こせない人」ではなく、
「行動を起こせないと思っている人」なんだ、と。

つまり、行動しない人も
自分が行動を起こせないと思いこんでいるだけで、
実際には行動できるはずなんですね。

高野さんは

「できるかできないか」という選択に対して、
実はほとんどの人が「できる」はずなのに、

じゃあ、それを
「やるかやらないか」という選択では「やらない」という人が多い。

とおっしゃっていました。

胸が痛い言葉です。

中村文昭さんが、行商をしていた頃、
師匠の田端さんに言われた言葉を思い出しました。

文昭さんが田端さんに弟子入りしてすぐに、
みんなで軽トラックに野菜を積んで行商にでかけます。
団地の前につくと、田端さんがこういうんですね。

「おい、中村!
 これから人を集めるために、何か面白いことをしろ。
 その鉢巻きで頭にきゅうりを2本立てて
 トラックの屋根に上って踊れ!」


文昭さんが「そんなことできません」と言うと、
田端さんはこういうんですね。

「そんなことくらい、幼稚園児でもできる!
 みんなお遊戯で楽しそうに踊るぞ!
 おまえはできないできないって
 できない理由ばかり探しているけど、
 できないんじゃない! やらないだけだ!!」


…確かにそうですよね。。。
どれだけ腹をくくれるか、
どれだけ覚悟があるか、ですよね。。。

たいていの場合、
人目を気にしたり、
失敗を恐れたり、
自分に甘い心があったりして、
「できない」と言ってしまうんですよね。

自分を振り返ると反省することばかりでした。

「行動を起こせる人と
 行動を起こせないと思っている人がいる」

「『できるかできないか』ではほとんどの人ができるはずなのに、
 それを『やるかやらないか』では、やる人は少ない」


…高野さんから教えていただいた言葉、
心にしっかりと刻みつけます。
勉強になりました!
高野さん! ありがとうございました! 次回が楽しみです!!  


Posted by 比田井美恵 at 23:59Comments(4)