2011年05月05日
凛…その2
先日もご紹介しましたが、
高崎市立中尾中学校の新井国彦先生の学級通信、「凛」の中から
「たった一言でコンテスト」に応募した生徒さんの作品をご紹介します。

「たった一言でコンテスト」は、
名古屋の志賀内泰弘さんの「プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動事務局」が
主催しているもので、昨年第2回目が開催されました。
(たった一言でコンテスト 受賞作品はコチラ)
そのコンテストに、新井先生の学校からも応募されたんですね。
これは、中学1年の女子生徒の作品です。
----------
「両親の夜の話し合い」
1年6組 A子(仮名)
私はある日、夜中に目が覚めてしまった。
リビングに行こうとしたら明かりがついていた。
両親の話し声も聞こえた。
何を話し合っているのだろうと思い、少しの間隠れて聞いていた。
母は父にテストの点数や授業のことなど、
今日私が母に話したことをとてもうれしそうに話していた。
私はその姿を見て、少しうれしくなった。
今度は、父が私のいいところを話し始めた。
母から聞いた話の感想のようだった。
その中で、
「A子は、みんなにいろいろ譲れて嬉しいね。」
と言っていた。
私はその言葉がとてもうれしかった。
私は、友達にいつも譲ってばかりいて、
あまり自分の意見がいえなかった。
私は、それを自分の短所だと思っていた。
でも父は、私の長所として見てくれた。
それがとてもうれしかった。
私はうれしい気持ちで、また床に着いた。
この出来事は、今も私の心の中にある。
(高崎市立中尾中学校1学年だより「凛」
No.121 平成22年11月18日号より引用 )
----------
…心がほわっと温かくなるような作文です。
きっと、やさしい娘さんなんでしょうね。
お父さん、お母さんがまた素敵です。
ご両親の愛情が伝わってきます。
…「凛」を読んでいると、新井先生が「大切にしているもの」が
とてもよく伝わってきます。
取り上げるテーマも、
例えば、「「はいっ!」という、きりりとした返事は気持ちいい」

など、細かなことだけど、とっても大事なことを
ひとつひとつ丁寧に取り上げています。
掃除に関しても、とても力を入れています。
この写真は、
「人の心は毎日見ているものに似てくる」の記事についていたもの。

掃除ロッカーの中が
整然と整理されているのがわかります。
ほうきもきれいにかけられていますが、
その下にちりとりが6つほどきれいに重ねられているのが
おわかりいただけるでしょうか。
そこまで指導できる先生はあまりいないと思うのですが、
本当に掃除の心を育てようと思えば、
ここまでしなければ…なんですね。
これは、5月28日の下駄箱の写真です。

こんな記事が書いてあります。
----------
「靴のかかとを揃えよう!!」
毎朝、副担任の先生方が
みなさんの登校後の玄関で欠席者などを確認しています。
その時に、全ての靴のかかとを揃えつつ、
みなさんの生活の様子を感じ取っています。
きちんと揃えて入れてある人、やや乱雑な人、
かかとを踏んだ跡のある人など、さまざまです。
下駄箱・玄関のたたずまいを見れば、
その学校の格(品位)がどの程度のものであるかわかると言われています。
まずは自分のものを整えましょう。
そして気づいたら、他の人のも直してあげましょう。
(高崎市立中尾中学校1学年だより「凛」
No.31 平成22年5月28日号より引用 )
----------
私は、この下駄箱の写真を見たときに「すごい!」と思いました。
きれい過ぎるくらいに揃えられています。
記事を読めばわかるとおり、
これは、全て生徒がしたわけではありません。
副担任の先生が、ひとつひとつ丁寧に直しているのです。
毎朝ですよ。毎朝。
先生達が、「靴を揃えること」を
本当に大切に考えているんだということが、よくわかります。
きっと、「靴をきちんと揃えて入れるように」
という指導をしている先生達はたくさんいると思います。
でも、本気で生徒達に徹底しようとしている先生は
ごくわずかでしょう。
「生徒には注意しているんですけど、
何度言ってもだめなんですよね~…」
…なんて言う先生もいらっしゃるかもしれません。
でも、新井先生の中学校の先生方は違います。
先生たちが本当にそのことを大切に考えて、
まずは自ら行動して、ひとつひとつ直しているのです。
この記事が載ったのは5月28日。
入学してまだ2ヶ月弱です。
そのときにはまだきちんと入れられなかった生徒でも、
きっと、この通信を読んだら…
また毎日、自分の靴が揃えられていることに気づいたら…
自然と「きちんと揃えて入れよう」という
気持ちになれると思います。
副担任の先生達は、毎朝、どんな思いで靴を揃えていらっしゃるのでしょうか。
…きっと、一人一人の顔を思い浮かべながら
いろんなことを思いながら
心をこめて、直しているんでしょうね。。。
前日まで、靴を乱れたまま入れていた子が
きちんと揃えて入れるようになったら
思わずニコニコしてしまうでしょうね。
ものすごく嬉しいでしょうね。
…もしかしたら、
思わず「よっしゃぁ~!」とガッツポーズをしてしまうくらい
嬉しいことかもしれません。。。
直接言葉を交わさなくても、
靴の置き方ひとつで、思いが伝わりますね。
心同士で会話ができますね。
先生方が、生徒をどれだけ大切にしているかが
良くわかります。
…靴を揃える、ということに関して、ひとつ詩をご紹介します。
あまりにも有名なので、ご存知の方も多いと思いますが…。
----------
「はきものをそろえる」 ~長野県長野市 円福寺 藤本幸邦~
はきものをそろえると心もそろう
心がそろうとはきものもそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときに心がみだれない
誰かがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと
世界中の人の心もそろうでしょう
----------
私の大好きな詩です。
そして、「真理」をついていると思います。
だからこそ、私達も大切にしていかなければならない
ことだと思います。
そして、それを本当に大切にして
実践されている新井先生…本当に素晴らしいです。
勉強になります!
↓こちらもよろしくお願いします。(*^o^*)
ウエジョビの日常。─校長ブログ─
【一般参加可能なヒダカズの講演会】
■5/14(土)10:30~12:00/飯田文化会館大ホール/入場無料/下伊那教育会 飯田市立丸山小学校(北澤先生)0265-22-0580
■5/20(金)13:00~14:10/小諸高等学校/入場無料/小諸高校PTA係 小林先生0267-22-0216
■5/21(土)14:15~15:45/岩村田高校/入場無料/岩村田高校PTA係 甘利先生0267-67-2439
■5/25(水)19:30~21:00/上田市西部公民館大ホール/入場無料/青少年育成西部・塩尻地区市民会議0268-27-7544
■6/12(日)13:00~15:00/東京都大田区入新井集会場/入場料4,000円/日本イーブック教育事業部MAGIC 03-6410-9040 info@with-magic.jp (担当:南、稲森)
↓いつも、応援クリックありがとうございます!(^o^)
高崎市立中尾中学校の新井国彦先生の学級通信、「凛」の中から
「たった一言でコンテスト」に応募した生徒さんの作品をご紹介します。
「たった一言でコンテスト」は、
名古屋の志賀内泰弘さんの「プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動事務局」が
主催しているもので、昨年第2回目が開催されました。
(たった一言でコンテスト 受賞作品はコチラ)
そのコンテストに、新井先生の学校からも応募されたんですね。
これは、中学1年の女子生徒の作品です。
----------
「両親の夜の話し合い」
1年6組 A子(仮名)
私はある日、夜中に目が覚めてしまった。
リビングに行こうとしたら明かりがついていた。
両親の話し声も聞こえた。
何を話し合っているのだろうと思い、少しの間隠れて聞いていた。
母は父にテストの点数や授業のことなど、
今日私が母に話したことをとてもうれしそうに話していた。
私はその姿を見て、少しうれしくなった。
今度は、父が私のいいところを話し始めた。
母から聞いた話の感想のようだった。
その中で、
「A子は、みんなにいろいろ譲れて嬉しいね。」
と言っていた。
私はその言葉がとてもうれしかった。
私は、友達にいつも譲ってばかりいて、
あまり自分の意見がいえなかった。
私は、それを自分の短所だと思っていた。
でも父は、私の長所として見てくれた。
それがとてもうれしかった。
私はうれしい気持ちで、また床に着いた。
この出来事は、今も私の心の中にある。
(高崎市立中尾中学校1学年だより「凛」
No.121 平成22年11月18日号より引用 )
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…心がほわっと温かくなるような作文です。
きっと、やさしい娘さんなんでしょうね。
お父さん、お母さんがまた素敵です。
ご両親の愛情が伝わってきます。
…「凛」を読んでいると、新井先生が「大切にしているもの」が
とてもよく伝わってきます。
取り上げるテーマも、
例えば、「「はいっ!」という、きりりとした返事は気持ちいい」
など、細かなことだけど、とっても大事なことを
ひとつひとつ丁寧に取り上げています。
掃除に関しても、とても力を入れています。
この写真は、
「人の心は毎日見ているものに似てくる」の記事についていたもの。
掃除ロッカーの中が
整然と整理されているのがわかります。
ほうきもきれいにかけられていますが、
その下にちりとりが6つほどきれいに重ねられているのが
おわかりいただけるでしょうか。
そこまで指導できる先生はあまりいないと思うのですが、
本当に掃除の心を育てようと思えば、
ここまでしなければ…なんですね。
これは、5月28日の下駄箱の写真です。
こんな記事が書いてあります。
----------
「靴のかかとを揃えよう!!」
毎朝、副担任の先生方が
みなさんの登校後の玄関で欠席者などを確認しています。
その時に、全ての靴のかかとを揃えつつ、
みなさんの生活の様子を感じ取っています。
きちんと揃えて入れてある人、やや乱雑な人、
かかとを踏んだ跡のある人など、さまざまです。
下駄箱・玄関のたたずまいを見れば、
その学校の格(品位)がどの程度のものであるかわかると言われています。
まずは自分のものを整えましょう。
そして気づいたら、他の人のも直してあげましょう。
(高崎市立中尾中学校1学年だより「凛」
No.31 平成22年5月28日号より引用 )
----------
私は、この下駄箱の写真を見たときに「すごい!」と思いました。
きれい過ぎるくらいに揃えられています。
記事を読めばわかるとおり、
これは、全て生徒がしたわけではありません。
副担任の先生が、ひとつひとつ丁寧に直しているのです。
毎朝ですよ。毎朝。
先生達が、「靴を揃えること」を
本当に大切に考えているんだということが、よくわかります。
きっと、「靴をきちんと揃えて入れるように」
という指導をしている先生達はたくさんいると思います。
でも、本気で生徒達に徹底しようとしている先生は
ごくわずかでしょう。
「生徒には注意しているんですけど、
何度言ってもだめなんですよね~…」
…なんて言う先生もいらっしゃるかもしれません。
でも、新井先生の中学校の先生方は違います。
先生たちが本当にそのことを大切に考えて、
まずは自ら行動して、ひとつひとつ直しているのです。
この記事が載ったのは5月28日。
入学してまだ2ヶ月弱です。
そのときにはまだきちんと入れられなかった生徒でも、
きっと、この通信を読んだら…
また毎日、自分の靴が揃えられていることに気づいたら…
自然と「きちんと揃えて入れよう」という
気持ちになれると思います。
副担任の先生達は、毎朝、どんな思いで靴を揃えていらっしゃるのでしょうか。
…きっと、一人一人の顔を思い浮かべながら
いろんなことを思いながら
心をこめて、直しているんでしょうね。。。
前日まで、靴を乱れたまま入れていた子が
きちんと揃えて入れるようになったら
思わずニコニコしてしまうでしょうね。
ものすごく嬉しいでしょうね。
…もしかしたら、
思わず「よっしゃぁ~!」とガッツポーズをしてしまうくらい
嬉しいことかもしれません。。。
直接言葉を交わさなくても、
靴の置き方ひとつで、思いが伝わりますね。
心同士で会話ができますね。
先生方が、生徒をどれだけ大切にしているかが
良くわかります。
…靴を揃える、ということに関して、ひとつ詩をご紹介します。
あまりにも有名なので、ご存知の方も多いと思いますが…。
----------
「はきものをそろえる」 ~長野県長野市 円福寺 藤本幸邦~
はきものをそろえると心もそろう
心がそろうとはきものもそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときに心がみだれない
誰かがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと
世界中の人の心もそろうでしょう
----------
私の大好きな詩です。
そして、「真理」をついていると思います。
だからこそ、私達も大切にしていかなければならない
ことだと思います。
そして、それを本当に大切にして
実践されている新井先生…本当に素晴らしいです。
勉強になります!
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ウエジョビの日常。─校長ブログ─
【一般参加可能なヒダカズの講演会】
■5/14(土)10:30~12:00/飯田文化会館大ホール/入場無料/下伊那教育会 飯田市立丸山小学校(北澤先生)0265-22-0580
■5/20(金)13:00~14:10/小諸高等学校/入場無料/小諸高校PTA係 小林先生0267-22-0216
■5/21(土)14:15~15:45/岩村田高校/入場無料/岩村田高校PTA係 甘利先生0267-67-2439
■5/25(水)19:30~21:00/上田市西部公民館大ホール/入場無料/青少年育成西部・塩尻地区市民会議0268-27-7544
■6/12(日)13:00~15:00/東京都大田区入新井集会場/入場料4,000円/日本イーブック教育事業部MAGIC 03-6410-9040 info@with-magic.jp (担当:南、稲森)
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Posted by 比田井美恵 at 21:41│Comments(2)
│感動した!
この記事へのコメント
お久しぶりです。
短所、長所 のことで
一言コメントしたくなりました。
海老蔵さんの奥さんが、
海老蔵さんに
「なんであなたは そんなにわがままなの?」
と怒ったそうです。
すると海老蔵さん
「おれの 長所を
短所みたいに言うな!」
と怒ったそうです。
なんか妙に納得してしまいました。
「はきものをそろえる」
小学校の時に
子どもの音読の宿題で
毎日毎日 聞かされました。
でも、うちでは
履き物がそろうことはありませんでした。
お父さんが、ぶつぶつ言いながら、
毎日そろえています。
その小言を聞きながら、
子どもは、
「誰かがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう」
と 得意げに
暗唱していました。
これからは
私が何も言わずに
そろえようと思いました。
短所、長所 のことで
一言コメントしたくなりました。
海老蔵さんの奥さんが、
海老蔵さんに
「なんであなたは そんなにわがままなの?」
と怒ったそうです。
すると海老蔵さん
「おれの 長所を
短所みたいに言うな!」
と怒ったそうです。
なんか妙に納得してしまいました。
「はきものをそろえる」
小学校の時に
子どもの音読の宿題で
毎日毎日 聞かされました。
でも、うちでは
履き物がそろうことはありませんでした。
お父さんが、ぶつぶつ言いながら、
毎日そろえています。
その小言を聞きながら、
子どもは、
「誰かがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう」
と 得意げに
暗唱していました。
これからは
私が何も言わずに
そろえようと思いました。
Posted by 5人のまま at 2011年05月08日 22:28
5人のままさん
いつもありがとうございます!
>お父さんが、ぶつぶつ言いながら、
>毎日そろえています。
素晴らしいお父さんですね!
>子どもは、
「誰かがみだしておいたらだまってそろえておいてあげよう」
>と 得意げに暗唱していました。
子どもってそんなもんですよね。
でもきっと、何十年か後にお父さんの姿を思い出すことでしょう…。
大切なことは、いつかはきっと伝わると思います。
>これからは私が何も言わずにそろえようと思いました。
これまたステキです。(^-^*)
素敵なご家族ですね!
いつもありがとうございます!
>お父さんが、ぶつぶつ言いながら、
>毎日そろえています。
素晴らしいお父さんですね!
>子どもは、
「誰かがみだしておいたらだまってそろえておいてあげよう」
>と 得意げに暗唱していました。
子どもってそんなもんですよね。
でもきっと、何十年か後にお父さんの姿を思い出すことでしょう…。
大切なことは、いつかはきっと伝わると思います。
>これからは私が何も言わずにそろえようと思いました。
これまたステキです。(^-^*)
素敵なご家族ですね!
Posted by 比田井美恵 at 2011年05月09日 12:00
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