2013年05月15日
言えなかった「ありがとう」
私の友達、志賀内泰弘さんは、
「プチ紳士・淑女を探せ!運動」を主宰されています。
志賀内さんの言う
「プチ紳士・プチ淑女」とは、
ついつい見過ごしがちなほどの、小さな小さな親切をする人のこと、
「プチ紳士・淑女を探せ!運動」とは、
まず親切な人を探して、次は自分がまねをして…
そして「世の中を思いやりでいっぱいにしよう」という運動です。
例えば、
重そうな荷物を抱えて部屋に入ろうとした人がいたら
ドアを開けていてあげる、
わき道から入ろうとしていた
自動車に道を譲ってあげる、
…そんな小さな親切ができる人が
一人でも増えることを願って、
この運動は続けられています。
活動のひとつとして、
「プチ紳士からの手紙」という月刊誌が発行されていますが、
私も3ヶ月に1度のペースで原稿を書かせていただいています。
「プチ紳士からの手紙」
さて、その志賀内さんが先日新刊を出されました。
「ようこそ感動指定席へ! 言えなかった『ありがとう』」です。
志賀内さんは、中日新聞に「ほろほろ通信」というコラムを書いています。
名前の通り「ココロが”ほろり”とするいい話」ばかりなのですが、
この本は、300編以上のコラムの中から100話を選んで
まとめたものなのです。
今日はその中から、ジーンときたお話をご紹介します。
----------
「おばさんのお弁当」 河合 孝治さん
今から36年前のこと。
名古屋市北区で中古車販売業を営む河合孝治さん(41)は、
母親を亡くして父親と二人暮らしをしていた。
それを見かねてか、公団住宅の隣室のおばさんが、
幼稚園に出掛ける前に毎朝お弁当を作って持たせてくれた。
いつも工夫を凝らした内容で、今でも忘れられないという。
後になって父親から聞いた話。
おばさんに食費の代金を持ってお礼に行ったところ、
突然怒り出した。
「私は夫と息子の『ついで』で弁当を作っているだけです。
だからお金はいりません。
もしお金を払うのなら作りませんよ!」。
おいしいお弁当は、河合さんが小学校に入学するまで続いたという。
今、従業員のK君と一緒に昼のお弁当を食べている。
河合さんのは奥さんが、K君のは母親が作ってくれたものだ。
K君が「いただきます」を言わずに食べ始めるのが気になっていた。
あのおばさんの事が頭にあり
「家に帰ったら『ありがとう、おいしかったよ』と言いなさい」と話した。
K君は照れくさかったらしいが、
母親にそう言ったところ、大変喜んでくれたという。
以後、K君は食事前に「いただきます」と言うようになった。
河合さんは小学2年の時に引っ越したため、
おばさんの名前を思い出せない。
父親も記憶にないという。
公団住宅も取り壊されてしまった。
「守山区幸心住宅A-36に住んでいた河合です。
おばさんのおかげで幸せに暮らしています。
もしご健在でしたらご連絡ください」と河合さん。
ぜひお目にかかってお礼を言いたいと。
かすかな記憶では、ご主人は警察官だったらしい。
(2011.1.16 中日新聞)
【著者からのメッセージ】
河合さんから頼まれました。
「ぜひ新聞で人探しをしてほしい」と。
話を聞いて泣けました。
これは重大な仕事だぞと、
ペンを持つてに力が入りました。
ただ、ただ、
祈る思いで原稿を書き上げました。
「ようこそ感動指定席へ! 言えなかった「ありがとう」」
(志賀内泰弘 ごま書房新社)より引用
----------
まさにホロリときますね。
このおばさんは、なんて気持ちの良い方なんでしょう。
隣の子どものために毎日お弁当を作ってあげていたなんて…。
しかも、「お金はいらない!」と怒ったなんて…。
感動です。
今は、昔に比べるとご近所の付き合いも薄くなってきたように感じます。
以前は「子どもは地域の宝。みんなで育てる」という意識があって、
隣の子でも自分の子と同じように
叱ったり、遊びに連れていったり…なんてことがありましたが、
最近はあまり聞かないですものね。…さみしいことです。
こういう「親切」…というか、
いい意味での「お節介なおばちゃん」って、私大好きです!
そんなおばちゃんになりたいと思っています。^^
そして、河合さんも素敵ですね。
36年もの間、ずっと気にかけていたんですね。
おばちゃんにきちんと「ありがとう」を言いたいと…。
この本のタイトルは
「ようこそ感動指定席へ!」ですが、
サブタイトルに「言えなかった『ありがとう』」と
ついています。
…まさにこの河合さんの気持ちですね。
…さて、このお話には続きがあります。
…続きはまた明日のお楽しみ!!^^
「ようこそ感動指定席へ! 言えなかった「ありがとう」」
「プチ紳士・淑女を探せ!運動」を主宰されています。
志賀内さんの言う
「プチ紳士・プチ淑女」とは、
ついつい見過ごしがちなほどの、小さな小さな親切をする人のこと、
「プチ紳士・淑女を探せ!運動」とは、
まず親切な人を探して、次は自分がまねをして…
そして「世の中を思いやりでいっぱいにしよう」という運動です。
例えば、
重そうな荷物を抱えて部屋に入ろうとした人がいたら
ドアを開けていてあげる、
わき道から入ろうとしていた
自動車に道を譲ってあげる、
…そんな小さな親切ができる人が
一人でも増えることを願って、
この運動は続けられています。
活動のひとつとして、
「プチ紳士からの手紙」という月刊誌が発行されていますが、
私も3ヶ月に1度のペースで原稿を書かせていただいています。
「プチ紳士からの手紙」
さて、その志賀内さんが先日新刊を出されました。
「ようこそ感動指定席へ! 言えなかった『ありがとう』」です。
志賀内さんは、中日新聞に「ほろほろ通信」というコラムを書いています。
名前の通り「ココロが”ほろり”とするいい話」ばかりなのですが、
この本は、300編以上のコラムの中から100話を選んで
まとめたものなのです。
今日はその中から、ジーンときたお話をご紹介します。
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「おばさんのお弁当」 河合 孝治さん
今から36年前のこと。
名古屋市北区で中古車販売業を営む河合孝治さん(41)は、
母親を亡くして父親と二人暮らしをしていた。
それを見かねてか、公団住宅の隣室のおばさんが、
幼稚園に出掛ける前に毎朝お弁当を作って持たせてくれた。
いつも工夫を凝らした内容で、今でも忘れられないという。
後になって父親から聞いた話。
おばさんに食費の代金を持ってお礼に行ったところ、
突然怒り出した。
「私は夫と息子の『ついで』で弁当を作っているだけです。
だからお金はいりません。
もしお金を払うのなら作りませんよ!」。
おいしいお弁当は、河合さんが小学校に入学するまで続いたという。
今、従業員のK君と一緒に昼のお弁当を食べている。
河合さんのは奥さんが、K君のは母親が作ってくれたものだ。
K君が「いただきます」を言わずに食べ始めるのが気になっていた。
あのおばさんの事が頭にあり
「家に帰ったら『ありがとう、おいしかったよ』と言いなさい」と話した。
K君は照れくさかったらしいが、
母親にそう言ったところ、大変喜んでくれたという。
以後、K君は食事前に「いただきます」と言うようになった。
河合さんは小学2年の時に引っ越したため、
おばさんの名前を思い出せない。
父親も記憶にないという。
公団住宅も取り壊されてしまった。
「守山区幸心住宅A-36に住んでいた河合です。
おばさんのおかげで幸せに暮らしています。
もしご健在でしたらご連絡ください」と河合さん。
ぜひお目にかかってお礼を言いたいと。
かすかな記憶では、ご主人は警察官だったらしい。
(2011.1.16 中日新聞)
【著者からのメッセージ】
河合さんから頼まれました。
「ぜひ新聞で人探しをしてほしい」と。
話を聞いて泣けました。
これは重大な仕事だぞと、
ペンを持つてに力が入りました。
ただ、ただ、
祈る思いで原稿を書き上げました。
「ようこそ感動指定席へ! 言えなかった「ありがとう」」
(志賀内泰弘 ごま書房新社)より引用
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まさにホロリときますね。
このおばさんは、なんて気持ちの良い方なんでしょう。
隣の子どものために毎日お弁当を作ってあげていたなんて…。
しかも、「お金はいらない!」と怒ったなんて…。
感動です。
今は、昔に比べるとご近所の付き合いも薄くなってきたように感じます。
以前は「子どもは地域の宝。みんなで育てる」という意識があって、
隣の子でも自分の子と同じように
叱ったり、遊びに連れていったり…なんてことがありましたが、
最近はあまり聞かないですものね。…さみしいことです。
こういう「親切」…というか、
いい意味での「お節介なおばちゃん」って、私大好きです!
そんなおばちゃんになりたいと思っています。^^
そして、河合さんも素敵ですね。
36年もの間、ずっと気にかけていたんですね。
おばちゃんにきちんと「ありがとう」を言いたいと…。
この本のタイトルは
「ようこそ感動指定席へ!」ですが、
サブタイトルに「言えなかった『ありがとう』」と
ついています。
…まさにこの河合さんの気持ちですね。
…さて、このお話には続きがあります。
…続きはまた明日のお楽しみ!!^^
「ようこそ感動指定席へ! 言えなかった「ありがとう」」
Posted by 比田井美恵 at 23:25│Comments(1)
│読みました!
この記事へのコメント
お世話になってます。
いつもありがとうございます(^_^)
ありがとうに、期限なんてないですね(^ー^)
自分だって昔の事を今ありがとうと言われても嬉しいですし(^o^)
タイミングなんて、いつでも、いいですね…ありがとうを伝えないよりは(^_^;)
いつもありがとうございます(^_^)
ありがとうに、期限なんてないですね(^ー^)
自分だって昔の事を今ありがとうと言われても嬉しいですし(^o^)
タイミングなんて、いつでも、いいですね…ありがとうを伝えないよりは(^_^;)
Posted by かつろー at 2013年05月16日 22:13
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