2013年07月29日
伊勢・出雲ツアー10
伊勢・出雲ツアー連載10回目です。
※過去の記事はこちら!
伊勢・出雲ツアー1
伊勢・出雲ツアー2
伊勢・出雲ツアー3
伊勢・出雲ツアー4
伊勢・出雲ツアー5
伊勢・出雲ツアー6
伊勢・出雲ツアー7
伊勢・出雲ツアー8
伊勢・出雲ツアー9
万九千(まんくせん)神社の宮司でもあり、島根県神社庁の参事でもある
錦田剛志さんのお話です。
テーマは「御遷宮の心に学ぶ
~伊勢・出雲、日本 よみがえりの時」

注:
「遷宮(せんぐう)」とは、神殿を建て替えるということで、
「神様の住まいの引っ越し」とも言われます。
現在の建物のすぐ横に、ほぼ同じ建物を造り、
新しい建物にご神体(神様)をお連れして、
引っ越しが終わったら、元の建物は壊してしまうということで、
まさに神社が新しく生まれ変わることにもなると言われています。
錦田さんは、ご遷宮について、こんな話をしてくださいました。
----------
伊勢神宮と出雲大社は、60年前にも遷宮が重なっているんです。
本来、伊勢神宮の昭和の式年遷宮は
昭和24年に行うはずだったんですね。
ところが、その当時は、
戦争で日本国民が疲弊していたため、
昭和天皇の思し召しで昭和28年10月に延期になったんです。

一方、出雲大社は国の管轄で
本来は遷宮が行われるはずだったのですが、
戦局の悪化で遷宮ができなかった。
そして、昭和28年5月、今から60年前に
マッカーサーの統制を解き放たれ、
サンフランシスコ条約を結んだその翌年に
日本のよみがえりとともに、出雲大社がよみがえったんです。
朝日の昇る伊勢と、
夕日の沈む出雲、まさしく天つ神と国つ神を代表する神々の社が、
そろってよみがえるという「同時遷宮」が、
60年前に、偶然起こったんです。
あれから、日本はどうなりましたか?
私たちの先輩たちの頑張りで、
日本はあの戦後の廃墟の中から立ち上がって、
世界でも有数の経済大国になったじゃないですか。
そして、ノーベル賞学者を何人も出すような
科学立国にもなりました。
そして何よりも、国民が経済的に豊かになって、
ちゃんと食事が食べられるようになったじゃないですか。
…あれから60年が経ちました。
東日本大震災で、多くの尊い御霊が失われました。
もう一回、日本はここで
伊勢と出雲がよみがえられるように
この国の「あり方」を見直して、立ち止まって
東日本大震災以降の、この国難の状況を
一歩一歩、凛とした足取りで復活し、
よみがえっていかなければならないと思います。
それを支えるためには、
60年に一度の伊勢と出雲の同時遷宮だからと
単に「遷宮イヤー」という観光キャンペーンで終わらせるのではなく、
その、「よみがえる」という遷宮の持つ高い精神性に
思いを馳せていただきたいと思います。

…生きたかったと思いますよ。
東日本大震災で亡くなった方々も、
戦火に倒れた人たちも、
不慮の事故で亡くなった方々も。。。
まだまだ生きたかったと思いますよ。
だからこそ、生かされている我々はやっぱり
立ち止まって考えなきゃいけない。
その人たちの分も。
大事なものは、肩書とかお金とかじゃなくて…
もっともっと大事なものがありますよね。
日本人が大事にしてきた、
いたわりだとか、
人としての優しさだとか、
感謝する心とか、
お互いさまという心とか、
そういうことを考えましょう。
もう一回、日本人としての
魂のよみがえりを考えましょうよ。
原点に帰りましょう。
----------
私は、正直
「遷宮」について、こんなに深くまで考えたことはありませんでした。
キーワードは「よみがえり」なんですね。
そう考えると、
60年前に初めて「同時遷宮」となったのも
今回の同時遷宮も必然だとしか思えません。
伊勢神宮と出雲大社の神様たちが、
「今こそ、日本はよみがえり、生まれ変わる時です!」
と教えてくれているようにさえ思えます。
震災や戦火に亡くなられた方々や…
よき日本を創ってきてくださった先輩方の心に思いを馳せながら
今、自分に何ができるのか、何が大切なのか…
もう一度立ち止まって、見つめなおしてみたいと思いました。
錦田さん、素晴らしいお話をありがとうございました!
まだ続きます。
※過去の記事はこちら!
伊勢・出雲ツアー1
伊勢・出雲ツアー2
伊勢・出雲ツアー3
伊勢・出雲ツアー4
伊勢・出雲ツアー5
伊勢・出雲ツアー6
伊勢・出雲ツアー7
伊勢・出雲ツアー8
伊勢・出雲ツアー9
万九千(まんくせん)神社の宮司でもあり、島根県神社庁の参事でもある
錦田剛志さんのお話です。
テーマは「御遷宮の心に学ぶ
~伊勢・出雲、日本 よみがえりの時」

注:
「遷宮(せんぐう)」とは、神殿を建て替えるということで、
「神様の住まいの引っ越し」とも言われます。
現在の建物のすぐ横に、ほぼ同じ建物を造り、
新しい建物にご神体(神様)をお連れして、
引っ越しが終わったら、元の建物は壊してしまうということで、
まさに神社が新しく生まれ変わることにもなると言われています。
錦田さんは、ご遷宮について、こんな話をしてくださいました。
----------
伊勢神宮と出雲大社は、60年前にも遷宮が重なっているんです。
本来、伊勢神宮の昭和の式年遷宮は
昭和24年に行うはずだったんですね。
ところが、その当時は、
戦争で日本国民が疲弊していたため、
昭和天皇の思し召しで昭和28年10月に延期になったんです。

一方、出雲大社は国の管轄で
本来は遷宮が行われるはずだったのですが、
戦局の悪化で遷宮ができなかった。
そして、昭和28年5月、今から60年前に
マッカーサーの統制を解き放たれ、
サンフランシスコ条約を結んだその翌年に
日本のよみがえりとともに、出雲大社がよみがえったんです。
朝日の昇る伊勢と、
夕日の沈む出雲、まさしく天つ神と国つ神を代表する神々の社が、
そろってよみがえるという「同時遷宮」が、
60年前に、偶然起こったんです。
あれから、日本はどうなりましたか?
私たちの先輩たちの頑張りで、
日本はあの戦後の廃墟の中から立ち上がって、
世界でも有数の経済大国になったじゃないですか。
そして、ノーベル賞学者を何人も出すような
科学立国にもなりました。
そして何よりも、国民が経済的に豊かになって、
ちゃんと食事が食べられるようになったじゃないですか。
…あれから60年が経ちました。
東日本大震災で、多くの尊い御霊が失われました。
もう一回、日本はここで
伊勢と出雲がよみがえられるように
この国の「あり方」を見直して、立ち止まって
東日本大震災以降の、この国難の状況を
一歩一歩、凛とした足取りで復活し、
よみがえっていかなければならないと思います。
それを支えるためには、
60年に一度の伊勢と出雲の同時遷宮だからと
単に「遷宮イヤー」という観光キャンペーンで終わらせるのではなく、
その、「よみがえる」という遷宮の持つ高い精神性に
思いを馳せていただきたいと思います。

…生きたかったと思いますよ。
東日本大震災で亡くなった方々も、
戦火に倒れた人たちも、
不慮の事故で亡くなった方々も。。。
まだまだ生きたかったと思いますよ。
だからこそ、生かされている我々はやっぱり
立ち止まって考えなきゃいけない。
その人たちの分も。
大事なものは、肩書とかお金とかじゃなくて…
もっともっと大事なものがありますよね。
日本人が大事にしてきた、
いたわりだとか、
人としての優しさだとか、
感謝する心とか、
お互いさまという心とか、
そういうことを考えましょう。
もう一回、日本人としての
魂のよみがえりを考えましょうよ。
原点に帰りましょう。
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私は、正直
「遷宮」について、こんなに深くまで考えたことはありませんでした。
キーワードは「よみがえり」なんですね。
そう考えると、
60年前に初めて「同時遷宮」となったのも
今回の同時遷宮も必然だとしか思えません。
伊勢神宮と出雲大社の神様たちが、
「今こそ、日本はよみがえり、生まれ変わる時です!」
と教えてくれているようにさえ思えます。
震災や戦火に亡くなられた方々や…
よき日本を創ってきてくださった先輩方の心に思いを馳せながら
今、自分に何ができるのか、何が大切なのか…
もう一度立ち止まって、見つめなおしてみたいと思いました。
錦田さん、素晴らしいお話をありがとうございました!
まだ続きます。
Posted by 比田井美恵 at 22:09│Comments(0)
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