2013年05月21日
「問題対処」と「問題解決」
私は、今年の初めに3か月ほど、
天外伺朗さん主宰の天外塾で、
ネッツトヨタ南国の横田英毅さんによるセミナーを受講していました。
天外伺朗さんは、元ソニーの上席常務。

あの犬型ロボットAIBOの開発を主導した方です。
横田英毅さんは、高知県の自動車ディーラー
「ネッツトヨタ南国」を
「11年連続で顧客満足度 ダントツナンバー1」に
された方です。

ネッツトヨタ南国さんは、いろんな書籍や雑誌、
ネットでも取り上げられている、本当に素晴らしい会社です。
【産経BIZの記事】
満足度日本一の「ネッツトヨタ南国」 売らずともクルマが売れる…なぜ?
5~6年ほど前に、天外さんと横田さんの講演をお聴きし、
とても興味深いお話だったのですが、
今回は、リーダー、経営者向けのセミナーで
しかも20名という少人数で行われるということで、
こんなチャンスはめったにないと、喜んで参加させていただきました!
「ココロの授業」の本にも載っている、私が大好きな言葉
「一番大切なことは
一番大切なことを
一番大切にすることだ」
も、横田さんの言葉です。
本当に充実したセミナーだったのですが、
勉強した中から一つ、
特に印象に残ったお話を書こうと思います。
横田さんは、「問題対処」と「問題解決」の違いについて
教えてくださいました。
何か問題が起こった時に、私たちは、
その問題が無事クリアされれば「問題が解決した」と言いますが、
実際には本当の意味での「解決」にはなっていなくて、
単に「問題対処」に過ぎなかったということが多いのです。
「問題対処」は、上辺だけ…目に見える事象に注目して
その対策をとることで、
それができると安心してしまうのだけれども、
本当の問題はもっと深いところにあって、
根本的な原因を解決しないと、
同じことが原因でまた問題が起こる可能性があるのです。
では、問題が起こった時に、
どうやって「問題対処」でなく
「問題解決」できるように考えるかということですが…
横田さんは「なぜ? を5回繰り返す」こと
を教えてくださいました。
例えば
①電動の機械が動かなくなった
→ なぜ?
②ヒューズが切れた
→ なぜ?
③抵抗が大きくなり、大電流が流れた
→ なぜ?
④軸受け部の潤滑油が不足
→ なぜ?
⑤油圧ポンプの故障
→ なぜ?
⑥定期点検をする仕組みがなかった
…と、こんな感じで「なぜ」を繰り返していくと、
本質的な問題が見えてきて
「問題解決」ができるようになるんですね。
この場合、
たいていは、②の段階でヒューズを変えて、
機械が動けば「問題解決」とみなしてしまう人が多いと思います。
これではまた同じ故障が起こってしまいますよね。
教育も同じだなぁ…と思いました。
「問題対処」は、ある意味「楽」です。
時間もかかりません。
例えば、
なかなか就職が決まらない学生がいた場合…
書類審査が通るように
履歴書を添削して、場合によっては
「こう書けばいいと思うよ」と教えてあげたり…
面接が苦手な子に
「こう挨拶して、こういう話をすれば、いい印象になると思うよ」
と指導するのは
まさに「問題対処」です。
もしかしたら、それでうまく内定が取れるかもしれません。
でも、それではいつまでたっても
自分の力で就職できません。
転職する時にも、学校に来て「履歴書、教えて~!」となるわけです。
じゃあ、もう1段階
「なぜ履歴書が書けない?」
「なぜ話ができない?」
と考えると、
「作文が苦手」
「コミュニケーションをとるのが苦手」
となっていくのでしょうが、
「じゃあ作文を練習しましょう」というのは
まだまだ「問題対処」なんですね。
実際には、いくら作文がうまくなっても、
作文にできるような「自分が頑張った事実」がなければダメでしょうし…
人事担当者を納得させられるような「考え方」ができなければ、
やっぱりダメでしょう。
結局、さらに突き詰めていくと、「問題解決」としては、
心から「この人なら採用したい!」と思われるような人間に
学生自身が成長すること…になるのだと思います。
そのためには、
「就職試験の時だけの自分」を演出するのではなく、
「普段の自分がいつ見られても大丈夫」になる必要があるわけです。
普段の挨拶、生活態度、勉強に臨む姿勢
そして一番大切なことは「考え方、あり方」。
…ここを育てるのは本当に難しく、時間もかかります。
一朝一夕にはいきません。
でも、学生の本当の幸せを考えたら、
やっぱり、それが一番大切なんですよね。。。
…横田さんのお話をお聴きしながら、そんなことを考えていました。
横田さん、天外さんのお話は
本当に深くて、
こんなに簡単に書き表せることではありません。
ちょうど先日、天外さんが
新刊を出されました。
「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学(天外伺朗 講談社)

ちょうど、私が受講したセミナーと同じような内容が
具体的に書かれています。
「問題対処と問題解決」に関しても
もっともっと詳しく書いてあります。

たくさんの学びがありました。
「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学(天外伺朗 講談社)

そうそう、横田さんが、
今は、「問題対処」で満足してしまって
深くまで考えない習慣がついてしまっている人が多いけど、
これは訓練すれば「問題解決」まで考えらるようになると
おっしゃっていました!
とにかく、なにか問題が起こった時に、
「なぜ?」「なぜ?」と深く考えてみることが
大事だそうです。
この言葉には私も救われました!
訓練で何とかなるんですね!
これからは、家族のことでも、自分のことでも、学校のことでも、
何か問題があった時に「なぜ?」「なぜ?」と
深く考えてみたいと思います。
少し訓練してみたのですが、
「なぜ?」「なぜ?」と考えていくと、
自分でも予想外の考え方にたどりついたりして、
かなりビックリしています。
元々深く考えるのが苦手な私なので、
訓練を続けていきたいと思います!(^-^*)
写真は、初回セミナーの後の懇親会にて。
思わずはしゃいで、写真を撮らせていただきました。
天外さん、横田さん、ありがとうございました!

天外伺朗さん主宰の天外塾で、
ネッツトヨタ南国の横田英毅さんによるセミナーを受講していました。
天外伺朗さんは、元ソニーの上席常務。
あの犬型ロボットAIBOの開発を主導した方です。
横田英毅さんは、高知県の自動車ディーラー
「ネッツトヨタ南国」を
「11年連続で顧客満足度 ダントツナンバー1」に
された方です。
ネッツトヨタ南国さんは、いろんな書籍や雑誌、
ネットでも取り上げられている、本当に素晴らしい会社です。
【産経BIZの記事】
満足度日本一の「ネッツトヨタ南国」 売らずともクルマが売れる…なぜ?
5~6年ほど前に、天外さんと横田さんの講演をお聴きし、
とても興味深いお話だったのですが、
今回は、リーダー、経営者向けのセミナーで
しかも20名という少人数で行われるということで、
こんなチャンスはめったにないと、喜んで参加させていただきました!
「ココロの授業」の本にも載っている、私が大好きな言葉
「一番大切なことは
一番大切なことを
一番大切にすることだ」
も、横田さんの言葉です。
本当に充実したセミナーだったのですが、
勉強した中から一つ、
特に印象に残ったお話を書こうと思います。
横田さんは、「問題対処」と「問題解決」の違いについて
教えてくださいました。
何か問題が起こった時に、私たちは、
その問題が無事クリアされれば「問題が解決した」と言いますが、
実際には本当の意味での「解決」にはなっていなくて、
単に「問題対処」に過ぎなかったということが多いのです。
「問題対処」は、上辺だけ…目に見える事象に注目して
その対策をとることで、
それができると安心してしまうのだけれども、
本当の問題はもっと深いところにあって、
根本的な原因を解決しないと、
同じことが原因でまた問題が起こる可能性があるのです。
では、問題が起こった時に、
どうやって「問題対処」でなく
「問題解決」できるように考えるかということですが…
横田さんは「なぜ? を5回繰り返す」こと
を教えてくださいました。
例えば
①電動の機械が動かなくなった
→ なぜ?
②ヒューズが切れた
→ なぜ?
③抵抗が大きくなり、大電流が流れた
→ なぜ?
④軸受け部の潤滑油が不足
→ なぜ?
⑤油圧ポンプの故障
→ なぜ?
⑥定期点検をする仕組みがなかった
…と、こんな感じで「なぜ」を繰り返していくと、
本質的な問題が見えてきて
「問題解決」ができるようになるんですね。
この場合、
たいていは、②の段階でヒューズを変えて、
機械が動けば「問題解決」とみなしてしまう人が多いと思います。
これではまた同じ故障が起こってしまいますよね。
教育も同じだなぁ…と思いました。
「問題対処」は、ある意味「楽」です。
時間もかかりません。
例えば、
なかなか就職が決まらない学生がいた場合…
書類審査が通るように
履歴書を添削して、場合によっては
「こう書けばいいと思うよ」と教えてあげたり…
面接が苦手な子に
「こう挨拶して、こういう話をすれば、いい印象になると思うよ」
と指導するのは
まさに「問題対処」です。
もしかしたら、それでうまく内定が取れるかもしれません。
でも、それではいつまでたっても
自分の力で就職できません。
転職する時にも、学校に来て「履歴書、教えて~!」となるわけです。
じゃあ、もう1段階
「なぜ履歴書が書けない?」
「なぜ話ができない?」
と考えると、
「作文が苦手」
「コミュニケーションをとるのが苦手」
となっていくのでしょうが、
「じゃあ作文を練習しましょう」というのは
まだまだ「問題対処」なんですね。
実際には、いくら作文がうまくなっても、
作文にできるような「自分が頑張った事実」がなければダメでしょうし…
人事担当者を納得させられるような「考え方」ができなければ、
やっぱりダメでしょう。
結局、さらに突き詰めていくと、「問題解決」としては、
心から「この人なら採用したい!」と思われるような人間に
学生自身が成長すること…になるのだと思います。
そのためには、
「就職試験の時だけの自分」を演出するのではなく、
「普段の自分がいつ見られても大丈夫」になる必要があるわけです。
普段の挨拶、生活態度、勉強に臨む姿勢
そして一番大切なことは「考え方、あり方」。
…ここを育てるのは本当に難しく、時間もかかります。
一朝一夕にはいきません。
でも、学生の本当の幸せを考えたら、
やっぱり、それが一番大切なんですよね。。。
…横田さんのお話をお聴きしながら、そんなことを考えていました。
横田さん、天外さんのお話は
本当に深くて、
こんなに簡単に書き表せることではありません。
ちょうど先日、天外さんが
新刊を出されました。
「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学(天外伺朗 講談社)
ちょうど、私が受講したセミナーと同じような内容が
具体的に書かれています。
「問題対処と問題解決」に関しても
もっともっと詳しく書いてあります。
たくさんの学びがありました。
「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学(天外伺朗 講談社)

そうそう、横田さんが、
今は、「問題対処」で満足してしまって
深くまで考えない習慣がついてしまっている人が多いけど、
これは訓練すれば「問題解決」まで考えらるようになると
おっしゃっていました!
とにかく、なにか問題が起こった時に、
「なぜ?」「なぜ?」と深く考えてみることが
大事だそうです。
この言葉には私も救われました!
訓練で何とかなるんですね!
これからは、家族のことでも、自分のことでも、学校のことでも、
何か問題があった時に「なぜ?」「なぜ?」と
深く考えてみたいと思います。
少し訓練してみたのですが、
「なぜ?」「なぜ?」と考えていくと、
自分でも予想外の考え方にたどりついたりして、
かなりビックリしています。
元々深く考えるのが苦手な私なので、
訓練を続けていきたいと思います!(^-^*)
写真は、初回セミナーの後の懇親会にて。
思わずはしゃいで、写真を撮らせていただきました。
天外さん、横田さん、ありがとうございました!

Posted by 比田井美恵 at 23:59│Comments(0)
│考えさせられました
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。 |