2013年06月21日
人はいつからでも生まれ変われる~留置所の青年1~
【「プチ紳士からの手紙」コラム掲載4周年記念特別企画その3】
コラム掲載4周年を記念して、過去のコラム記事を掲載しています。
「プチ紳士からの手紙」

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「プチ紳士からの手紙」 2010年7月号
ヒダカズのココロの授業
人はいつからでも生まれ変われる
~二十三歳の青年からの手紙~ 比田井和孝
今年の三月、私達の二冊目の本、
「私が一番受けたいココロの授業講演編~与える者は与えられる~」
(比田井和孝・美恵著 ごま書房新社)が出版されました。
この本は、
「『良いものを与えれば良いものが、
悪いものを与えれば悪いものが返ってくる』という
『与える者は与えられる』の法則をテーマに、
『人の役に立とう、人を喜ばせよう』と『与える心』を持って行動すると、
逆に自分がいろいろなものを与えられ、
自分自身も変わることができる。」
とお話した講演の実録です。
先日、この本を読んだ方からの感想が届きました。

すべての話が心に響いて、この本が僕の宝物になりました。
僕は今、留置所の中にいます。
僕は、小さい頃からずっと、両親が嫌いでした。
父は仕事が忙しくて、顔を合わせても「おかえり」って交わすだけ。
母は弟の看病で病院に行ってばかりで、
祖母に育ててもらいました。
いつも父や母からは「長男なんだから」とか「勉強しなさい!」と言われ、
いつの間にか嘘をついて機嫌をとり、顔色ばかり気にするようになりました。
自分では父や母が大変なのもわかっていて、
迷惑かけないようにと思っていたのですが、
運動会などで、他の家族が見に来て、
一緒にお弁当を食べている姿をみると、悲しく思っていました。
「俺の気持なんかわかるはずがない。…誰にも何も言えない。」
友達も仲良くなってしまう前につきはなすようにしていた自分がいました。
そんな中でも彼女ができて結婚。
子供が生まれました。でもうまくいかずに別れてしまいました。
子供にも会うことができずに罪を犯しました。
逮捕されてすぐに母が涙を流して面会に来たのですが、
「金入れて」などという言葉しか出ませんでした。
自分が父親になって、親がどういう思いなのか、
どれだけ大変なことかわかっているのに…。
素直になれない…。
そんな自分が嫌いで、考えることは「死にたい」「ラクになりたい」。
留置所でも看守の人に毎日のように迷惑ばかりかけていて…。
そんなときに、母の手紙、そして、この本が届きました。
手紙には、
「一郎(仮名)、お誕生日おめでとう。
お母さんも頑張るからね。頑張れパパ!」
と書いてありました。
自分でも忘れていた二十三歳の誕生日。
すごく嬉しかった。
そして、手紙の最後に
「一郎の大切なこと。一郎を幸せにしてくれる本」と書かれていました。
初めて本を読んで泣きました。
本の中には、母がマーカーペンでチェックしてあって、
すごく感動しました。
そして、初めて母に「ありがとう。ごめんね」という手紙を出しました。
手紙には、今までお父さんやお母さんの事をどう思っていたのかなどを素直に書きました。
すると、今までと違う気持ちになりました。
今、罪を犯して留置所の中にいるのに、
気持ちが楽になり、すべてにおいて感謝しています。
罪を償って出る時が楽しみです。
「与える者は与えられる」…本当にその通りだと思います。
僕は、人に迷惑をかけたのだから逮捕された。
これからは「人を幸せにする生き方の日本一」を目指します。
僕が、「今、出所したら、何がしたい?」という質問をされたら
…迷うことなく「比田井先生の講演会に行きたい!」と答えるでしょう。
先生には、今、自分に必要なこと、生き方を教えてもらいました。
本当にありがとうございます。
なんか、嬉しくて嬉しくて、
手紙まで書いてしまいました。
僕も先生に負けないよう、自分の信じる道を行きます。
そのために今できることをします。必ず会いに行きます。
本当にありがとうございます。
…私は本当に感動してしまいました。
もちろん、
「私達の本を読んでくれて嬉しかった」というのもありますが、
それ以上に
「人は、こんなにも変わるものなんだ」
ということに感動したのです。
罪を犯し、「死にたい」とばかり言っていた彼が、
すべてのことに感謝し、
「人を幸せにする生き方の日本一を目指す」と言うようになったのです。
彼の中で「生きる目的」ができたのでしょう。
私は、彼の心がこんなにも変わったのは、
お母さんの力が大きかったと思っています。
私達の本もきっかけにはなったかもしれませんが、
お母さんが、「一郎を幸せにしてくれる本」と手紙に書き、
そして、本にマーカーでチェックをしたからこそ、
お母さんの思いが彼に届いたのではないでしょうか。
彼は、私達の言葉の奥に、
お母さんの思い、お母さんの愛情、今までのお母さんの苦労など
様々なものを感じたのでしょう。
だからこそ、心に響いたのだと思います。
そして本を読んだ後、彼はお母さんに手紙を書きました。
彼は、ちゃんと素直な心を持っていたんですね。
今まで意地を張って、自分の気持ちを表せずにいた彼が、
留置所という状況の中で、や
っとお母さんの愛情をまっすぐな心で受け止め、
行動を起こすことができたのです。
そして、そんな思いで行動したからこそ、
素直な気持ちを全部手紙に書くことができ、
心が楽になり、変わることができたのでしょう。
お母さんの深い愛情と、彼の素直さ
…それが彼を生まれ変わらせたのだと思います。
世の中には、普通に学校に通い、普通に働いていながら、
「私は不幸だ…」「俺はツイていない」と、
不満ばかり言う人もいるようですが、
彼は留置所の中にいながら、
「出るのが楽しみで楽しみで仕方がない」と言っています。
留置所の中でも「幸せ」を感じているのです。
「幸せ」に、その人のいる環境も、その人の状況も関係ないんですね。
…考え方ひとつなんですね。
そして、彼は、
「人を幸せにする生き方の日本一」を目指すと言っています。
彼が罪を償った後は、新しい人生のスタートです。
まだ二十三歳。まだまだこれからです。
生まれ変わった彼の、今後の人生が楽しみです。
(「プチ紳士からの手紙」 2010年7月号より引用)
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↓プチ紳士からの手紙、お申し込みはこちら。1年間(12冊)2,500円です。^^
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コラム掲載4周年を記念して、過去のコラム記事を掲載しています。
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「プチ紳士からの手紙」 2010年7月号
ヒダカズのココロの授業
人はいつからでも生まれ変われる
~二十三歳の青年からの手紙~ 比田井和孝
今年の三月、私達の二冊目の本、
「私が一番受けたいココロの授業講演編~与える者は与えられる~」
(比田井和孝・美恵著 ごま書房新社)が出版されました。
この本は、
「『良いものを与えれば良いものが、
悪いものを与えれば悪いものが返ってくる』という
『与える者は与えられる』の法則をテーマに、
『人の役に立とう、人を喜ばせよう』と『与える心』を持って行動すると、
逆に自分がいろいろなものを与えられ、
自分自身も変わることができる。」
とお話した講演の実録です。
先日、この本を読んだ方からの感想が届きました。

すべての話が心に響いて、この本が僕の宝物になりました。
僕は今、留置所の中にいます。
僕は、小さい頃からずっと、両親が嫌いでした。
父は仕事が忙しくて、顔を合わせても「おかえり」って交わすだけ。
母は弟の看病で病院に行ってばかりで、
祖母に育ててもらいました。
いつも父や母からは「長男なんだから」とか「勉強しなさい!」と言われ、
いつの間にか嘘をついて機嫌をとり、顔色ばかり気にするようになりました。
自分では父や母が大変なのもわかっていて、
迷惑かけないようにと思っていたのですが、
運動会などで、他の家族が見に来て、
一緒にお弁当を食べている姿をみると、悲しく思っていました。
「俺の気持なんかわかるはずがない。…誰にも何も言えない。」
友達も仲良くなってしまう前につきはなすようにしていた自分がいました。
そんな中でも彼女ができて結婚。
子供が生まれました。でもうまくいかずに別れてしまいました。
子供にも会うことができずに罪を犯しました。
逮捕されてすぐに母が涙を流して面会に来たのですが、
「金入れて」などという言葉しか出ませんでした。
自分が父親になって、親がどういう思いなのか、
どれだけ大変なことかわかっているのに…。
素直になれない…。
そんな自分が嫌いで、考えることは「死にたい」「ラクになりたい」。
留置所でも看守の人に毎日のように迷惑ばかりかけていて…。
そんなときに、母の手紙、そして、この本が届きました。
手紙には、
「一郎(仮名)、お誕生日おめでとう。
お母さんも頑張るからね。頑張れパパ!」
と書いてありました。
自分でも忘れていた二十三歳の誕生日。
すごく嬉しかった。
そして、手紙の最後に
「一郎の大切なこと。一郎を幸せにしてくれる本」と書かれていました。
初めて本を読んで泣きました。
本の中には、母がマーカーペンでチェックしてあって、
すごく感動しました。
そして、初めて母に「ありがとう。ごめんね」という手紙を出しました。
手紙には、今までお父さんやお母さんの事をどう思っていたのかなどを素直に書きました。
すると、今までと違う気持ちになりました。
今、罪を犯して留置所の中にいるのに、
気持ちが楽になり、すべてにおいて感謝しています。
罪を償って出る時が楽しみです。
「与える者は与えられる」…本当にその通りだと思います。
僕は、人に迷惑をかけたのだから逮捕された。
これからは「人を幸せにする生き方の日本一」を目指します。
僕が、「今、出所したら、何がしたい?」という質問をされたら
…迷うことなく「比田井先生の講演会に行きたい!」と答えるでしょう。
先生には、今、自分に必要なこと、生き方を教えてもらいました。
本当にありがとうございます。
なんか、嬉しくて嬉しくて、
手紙まで書いてしまいました。
僕も先生に負けないよう、自分の信じる道を行きます。
そのために今できることをします。必ず会いに行きます。
本当にありがとうございます。
…私は本当に感動してしまいました。
もちろん、
「私達の本を読んでくれて嬉しかった」というのもありますが、
それ以上に
「人は、こんなにも変わるものなんだ」
ということに感動したのです。
罪を犯し、「死にたい」とばかり言っていた彼が、
すべてのことに感謝し、
「人を幸せにする生き方の日本一を目指す」と言うようになったのです。
彼の中で「生きる目的」ができたのでしょう。
私は、彼の心がこんなにも変わったのは、
お母さんの力が大きかったと思っています。
私達の本もきっかけにはなったかもしれませんが、
お母さんが、「一郎を幸せにしてくれる本」と手紙に書き、
そして、本にマーカーでチェックをしたからこそ、
お母さんの思いが彼に届いたのではないでしょうか。
彼は、私達の言葉の奥に、
お母さんの思い、お母さんの愛情、今までのお母さんの苦労など
様々なものを感じたのでしょう。
だからこそ、心に響いたのだと思います。
そして本を読んだ後、彼はお母さんに手紙を書きました。
彼は、ちゃんと素直な心を持っていたんですね。
今まで意地を張って、自分の気持ちを表せずにいた彼が、
留置所という状況の中で、や
っとお母さんの愛情をまっすぐな心で受け止め、
行動を起こすことができたのです。
そして、そんな思いで行動したからこそ、
素直な気持ちを全部手紙に書くことができ、
心が楽になり、変わることができたのでしょう。
お母さんの深い愛情と、彼の素直さ
…それが彼を生まれ変わらせたのだと思います。
世の中には、普通に学校に通い、普通に働いていながら、
「私は不幸だ…」「俺はツイていない」と、
不満ばかり言う人もいるようですが、
彼は留置所の中にいながら、
「出るのが楽しみで楽しみで仕方がない」と言っています。
留置所の中でも「幸せ」を感じているのです。
「幸せ」に、その人のいる環境も、その人の状況も関係ないんですね。
…考え方ひとつなんですね。
そして、彼は、
「人を幸せにする生き方の日本一」を目指すと言っています。
彼が罪を償った後は、新しい人生のスタートです。
まだ二十三歳。まだまだこれからです。
生まれ変わった彼の、今後の人生が楽しみです。
(「プチ紳士からの手紙」 2010年7月号より引用)
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Posted by 比田井美恵 at 22:30│Comments(0)
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