2009年10月31日
39 至誠18 何のために…
前回のつづきです。
Tさんから、先生になったお父さんの話を聴いて、
焼き鳥屋でわんわん泣いた中村さんは、
Tさんに
「でもね、大人の人達だって
意外となにも考えていないんだよ」と言われ、
その後、道を歩いている人たちに
むりやり「質問コーナー」をさせられたそうです。
もちろん夜ですから、
仕事帰りのサラリーマンのみなさんが、
酔っぱらって気分良く歩いているんですって。
その人たちに、
中村さんは質問をさせられたんです。
その質問とは「何のために働いているんですか?」です。
中村さん
「すいません、あの~、僕、
三重の田舎からでてきたアンポンタンなんですけどぉ、
ちょっとお聞きしたいことがあるんですがいいですか?」
サラリーマン「はぁ?」
中村さん
「今僕、人生のことで悩んでいるんですけどぉ、
どうしてもお聞きしたいことがあるんです。
先輩方はこうして毎日毎日、
大変なお仕事をされているって事は、
『何のために働いているのか』という目的があるわけですよね。
その、目的を教えて欲しいんです。」
サラリーマン
「働く目的?・・・。そりゃねぇ。あのねぇ。そりゃねぇ。・・・」
と、なかなか、答えが返ってこなかったそうです。
やっと、答えてくれたと思ったら…
サラリーマン
「そりゃねぇ。生きていくって事はお金がいるって事だよ。
俺だってさぁ、女房子供もいて、子供も育ち盛りで、
家のローンもあったりして、大変なんだよ。
だからね、生きるっていうのはお金がかかるってことなの。」
中村さん
「はぁ、あの~先輩、それは、僕も知っていますよ。
生きていくにはお金がかかるって事ぐらいは知っています。
じゃぁ、なんですか、先輩方は
『お金を稼ぐために』働いているんですか!?」
サラリーマン
「そんなわきゃないだろ!!」
(なぜか、怒ったそうです)
中村さん
「ですよね。よかった~。
その、お金を稼ぐこと以外の、魂が躍動するような、
命が発動するような、心から溢れ出てきてふたができないような、
『このために働いているんだ!』という目的。
それを教えて下さいっ!」
サラリーマン
「そりゃねぇ。あのねぇ。あのねぇ。・・・・」
…と、「あのねぇ」ばっかりで、何も答えてくれないんですって。
しかもだんだん下向いて、声もちっちゃくなって・・・。
その後、中村さんは
20人位の人にこの質問をさせられたそうです。
ところが、この質問に「俺は○○ために働いている!」
とズバッと答えてくれた人は、
誰一人、いなかったそうです。
焼き鳥屋に戻った二人は反省会をします。
Tさん
「だろっ?みんな考えとりゃせんのだよ。
大事なのは『何のために』なんだよ!
『何のために働くのか』『何のために生きるのか』
ってことを考えて生きなきゃいけないって事なんだよ!」
中村さんはこれを聴いて
「どんな仕事に就くとか、どんな会社に入るとかを考える前に、
『どんな人間になるか』や
『どんな生き方をするか』を
先に考えなきゃいけないな」
と真剣に思います。
そして、
「目の前にいるTさんのような人間に
なれたらいいなぁ」と心底思ったそうです。
そう思った中村さんは
「弟子にして下さい!」とお願いして、Tさんの弟子になります。
さぁ、この後、中村さんはどうなったんでしょうか?
まだまだ、このお話はつづきます。
「何のために・・・。」大事ですね。
なにをやるにも、この「何のために」はとっても大事です。
「何のためにあいさつをするのか?」
「何のためにそうじをするのか?」
「何のために勉強するのか?」
「何のためにこの仕事をしているのか?」
迷った時はこれを思い出すと答えが出てきます。
私はいつもそうしています。
だいたい、物事がうまくいかないときは「感謝の心」を忘れて
いる時か、この「何のために」を見失った時ですよね。
今週も「何のために」を見失うことなくいきたいものです。
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Posted by 比田井美恵 at 21:44│Comments(0)
│比田井通信
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