さてさて、前回のつづきです。
Tさんの生き方に感動した中村さんは、
ついにTさんの弟子になります。
その、中村さんが最初に師匠となったTさんから言われたのは、
「お前の仕事は返事をすることだ」です。
師匠
「いいか、お前の一番大事な仕事は返事をすること。
俺がお前に何か言ったら必ず、0.2秒で返事をしろ。
人は誰でも、返事をする前に、
それは自分にとって得なことか損なことかを考える。
そして、返事をする前に自分の都合を言ったり、
やりもしないで、
『僕はこっちの方がいいと思うんですよね』なんて
自分の理想を語るヤツ、これが、最も愚かなことなんだ。
そうじゃなくて、
俺が言ったことはすべて0.2秒の返事をして受け入れろ。
まずは受け入れることから始まるんだよ。」
そう言われた中村さんは
「返事なんて昔から言われていること、
それくらいなら自分にもできる」と思ったそうです。
そうして、中村さんは師匠たちの住んでいる車庫の2階の部屋に
一緒に住むことになります。
その部屋は六畳二間で、風呂もキッチンもなかったそうです。
合計12畳に6人で住みますから、
一人分のスペースは2畳だけですよね。
しかも、壁には「金曜日はフロ日」って書いて貼ってあったそうです。
中村さんは最初意味がわからなかったそうなんですが、
師匠がが「俺たちは、週に一度しかフロに入らないんだよ」って言うんです。
それを聞いた、中村さんは
「え~、僕、貧乏だ貧乏だって言ったって、
いままでフロぐらいは毎日入っていましたよ~!」
って言ってしまうんです。
その瞬間、師匠の右手が中村さんの胸ぐらをガッとつかみます。
「おまえ、毎日フロに入れないのが嫌だったら、出てけ!
フロごときがなんぼのもんじゃ!フロなんて毎日入らなくても、
死にゃ~せんのだから、それが嫌だったら出てけ!
お前、返事をする前に、自分の都合考えただろ!
『毎日清潔にしていなきゃ、女の子に嫌われるし、あ~だし、こ~だし』
って、だろ?
0.2秒の返事ってのはそういうことじゃないんだよ。
『フロは週1回』って言われた時に、
『そうですか。わかりました』って返事すりゃ~いいじゃないか。
弟子になるって事はそういうこったろ?
0.2秒の返事、忘れるな!」
たった、それだけのことで、
中村さんは3時間近く、怒られたそうです。
師匠はそんな人なんですね。
皆さんだったら、どうします?
もう、出て行きますか?それとも、ついていきますか?
中村さんはついていくんです。
「すみません!」って言ってついていくんです。
そこが、偉いとこですね。
さぁ、盛り上がってきましたね。
次回は中村さん、どうなってしまうのでしょうか?
目を離せません!
今週も元気な「返事」で頑張りましょう!
↓「比田井通信だけまとめて読みたい!」という方はコチラ!
【比田井通信】
最初の記事から読む 前の記事を読む 次の記事を読む