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2009年10月29日

37 至誠16 師匠との出会い



ついに、中村さんに運命の出会いが訪れます。
焼き鳥屋さんで隣に座ったのは、Tさんという方です。
たまたま隣に座ったTさんは中村さんに、同じことばっかり
聞いてきたそうです。

それが、「何のために・・・」
この言葉だったそうです。

例えば、
T 「あんた、何のために田舎からでてきたの?」
中村「いや~。特にやりたいこともなかったので・・・」

T「えっ、じゃぁ、なんとなく東京に来たのかい?
 それで、あんた、いまなにやってんだい?」
中村「アルバイトで、土木作業員とドーナツ作りをしています・・・」

T 「じゃぁその仕事、何のためにやってんだい?」
中村「何のためにって、そりゃ、
   食べていかないわけにはいかないでしょう。
   なにもしなかったら、食べられませんから・・・」

T 「えっ、じゃぁ、あんたは食べるために働いているんかい?
  で、その仕事これからも続けるの?」
中村「そんな、いつまでもアルバイトで
   この仕事をやっていくつもりはありませんよ。
   だって、このままじゃ、情けなさすぎますもん。
   僕だって、将来はちゃんとした会社に勤めて、
   給料だっていっぱい貰いたいですもん。
   そんな可能性がどこかにないかなぁと思って
   東京に出てきたんです。」

すると、Tさんはこう言いました。

「あんた、さっきからお金の話ばっかりだね。
 若いくせに、あんたの頭の中、
 金で支配されてるんじゃないの?」

そう言われた、中村さんは心のなかで
Tさんにちょっと反抗していたそうです。

「きれいごと言わないでよ。
そんなこと言ったって、実際お金がなきゃ、
何もできないでしょ」

…そう思ったそうです。

すると、Tさんが続けて、こんなふうに言ったそうです。

T「それじゃ、ひとつ教えてよ。
 もしも、あんたがいっぱい稼げるようになって、
 いくらでもお金が手に入ったとしたら、
 そのお金、何のために使うの?」

中村「えっ、いくらでもですか?
  そしたら、欲しいものを買います。
  渋谷や原宿に行って、服やバック買いますよ」

T「そうか、渋谷や原宿でどんなに買っても
 金は余るほどあるばい。
 そのお金、何のためにつかうの?」

中村「そうですねぇ。それじゃ、電子レンジとかテレビとか、
  洗濯機も全自動のが欲しいです。」

T「よかよか、なんでも買ったらいいさ。
 それでも、金はいくらでも余っとるばい。
 その金、何のための使うの?」

中村「え~。それじゃぁ、中古でもいいから、
 車なんてあったらいいですね。」

T「遠慮すんな。車を買うんだったら、
 中古なんて言わないで、ベンツの新車買ったらいい。
 ピカピカに磨いて走ったら、
 みんなあんたのとこ、羨ましそうな目で見るとよ。
 気分よかろうが。それでも、金は余ってる。
 その金、何のために使うの?」

中村「それじゃぁ、アパートを借りて、兄貴のとこ出て、
  ひとり暮らししたいです。」

T「遠慮すんな。アパートなんか借りるんだったら、
 マンションを買えばいいんだよ。
  それも超高層マンションの最上階。

 景色は360度のパノラマたい。
 夜景なんか最高ばい。
 そこに、友達呼んで、毎晩飲んだらいい。
 クローゼットにはイタリア物のスーツがズラ~っとならんどって、
 アクセサリーだってキンキンキラキラそろってるとね。

 車に乗ったって、新車のベンツじゃな~きゃい。
 みんなお前のこと見て羨ましがって、気分は最高ばい。
 それでも、金はまだまだ余ってる。

 その金、何のために使うの?遠慮しないで言ってみろ。」

中村さんはさすがに困ってしまって、
「別に、そこまでにならなくてもいいですよ。」と言って、
その話を終らせてしまったそうです。

すると、Tさんはこう言ったそうです。

「あんた、自分で言っていて、まだ気がつかないんかい・・・。
 あんたの口から出てくる金の使い道は全部『物』だよ。
 あんた、これから一生、物を買うためだけに働くんか?
 物を買うためだけにいきていくんか? 寂しか人生ね・・・。」

Tさんはつづけます。

「人はみ~んな、人との比較の中で生きている。
 あの人はこうなのに、自分はこうだ。
 あの人は給料いくらもらっているのに、僕はこれだけだ。
 あの人の家はでかいけど、自分の家はこんなに小さい。

 でも、そんな生き方をしていても幸せになんてなれないんだよ。
 大事なのは、お金の入口を考えることじゃなくて、
 お金の出口を考えることなんだよ。

 何のためにそのお金を使うかなんだよ。
 自分の見栄や、満足のためにしか、そのお金を使うことができなかったら、
 あんたの人生に『足跡』って残るんかね。『生きざま』って残るんかね。」 

中村さんは黙ってしまいます。
こんな和尚さんのような説教してくるTさんを
「何なんだ、この人は」と思って、
「失礼ですが、おいくつなんですか?」と聞きます。

Tさんは「26歳だ」って言うんです。
ビックリですよね。
こんな悟ったようなことを言っているから、
もっと年上だと思ったら、26なんですよ。
私も驚きました。

中村「お仕事は何をされているんですか?」
T 「軽トラックに野菜や果物積んで、売り歩く行商だ。」

ときは1987年です。バブル経済の真っ只中なんです。
そんな時代に「行商」と聞いて中村さんはまたビックリです。
「なんでそんなことやっているんですか?」と聞きました。

するとTさんは
「俺が行商をやっていると聞いて、お前バカにするか?」
と言って、
なぜ、行商をやっているのかということを話してくれたそうです。

なぜでしょうか?
続きはまた明日です!
お楽しみに!^^

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Posted by 比田井美恵 at 19:15│Comments(0)比田井通信
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