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2016年10月20日

いい子に育てると犯罪者になります

10/14に配信された比田井通信よりお届けします。

----------

比田井通信-あなたは幸せです!-第470号
(2016.10.14発行)

私の手元に、凄いタイトルの本があります。

「いい子に育てると犯罪者になります(新潮社 岡本茂樹著)」
いい子に育てると犯罪者になります


インパクトありますよね。
10/22の「ココロの授業講演会」のメインゲスト、
木下晴弘師匠が5月に長野にいらっしゃったときに、
紹介してくれた本です。

木下さんは、こうおっしゃったんです。

「この本と塾で働いていた頃に出会っていたら、
​ ​
子ども達に対するアプローチが全然違ったのに・・・」って。

あの木下師匠が
あまりにアツく語るものですから、
弟子の私としては
当然、すぐに買って、読んだんです。

で・・・



衝撃でした。



もぅ、「まえがき」からスゴいんですから・・・

===========

まえがき

「『幼少期の家庭環境に
 まったく問題が無かった人はいない』
 という言葉がピンときません。
 僕は、主観的にも客観的にも、
 幸せな家庭で育ったと思っています。

 勉強もできた方だし、
 親にはよく褒められました。

 ただ、小学生時代の冬には
 仮病で不登校をしていました。

 ストーブで体温計の温度を上げていたんです。

 小学校の5~6年くらいには
 何度か友だちの筆記用具を盗んだこともありました。

 自分の怠惰と物欲に従って行動しただけで、
 背景につらい過去とかネグレクトとか
 何もなかったと思っています。

 これはどう考えればいいのでしょうか?」


この文章は私の授業を受けた
3年生の男子大学生(21歳)が書いた

「授業の感想文」です。

名前を仮にA君とします。

A君の文章は、非常に「危うい内容」を含んでいます。

危うい内容とは、
「A君は犯罪者になる可能性がある」ことです。

なぜ、そうなのかと言うと、
彼は「幸せな家庭で育ったと思っています」と書きながら、
幼少期に問題行動を起こしているからです。

そして、問題行動を起こした理由の
本人の理解がとても表面的です。

要するに、A君は自分自身のことを
まったく理解していません。


これは犯罪心理から言うと
非常に危険です。

常識的に考えれば、
本当に幸せな家庭で育った者なら、
このような問題行動を起こしません。

彼は自分の心のなかにある
 
 「なにか重大なこと」

に気づいてないのです。

A君の問題行動は

 「不登校」と
 「友だち筆記用具を盗んだこと」

の二つです。

A君は、
なぜストーブで体温計を上げるようなことまでして
学校に行か(け)なかったのか、
なぜ何度か友だちの筆記用具を盗むようなことをしたのか、
過去を振り返って自分の内面をみつめる必要があります。


なのに彼は

 「自分の怠惰と物欲に従って行動しただけ」と、

いかにも「もっともらしい理由」を挙げていますが、
これではまったく理由になっていません。

このまま自分のことを理解しないで社会に出て行くと、
繰り返しになりますが、最悪の場合、
彼は犯罪者になる可能性があります。

そこで、あえて最悪の場合を想定して、
その可能性を具体的に説明しましょう。

A君の二つの問題行動には共通点があります。

 「人にばれない方法」

を用いていることです。

「不登校」も「友だちの筆記用具を盗んだこと」も、

それぞれ行動を起こすには
最初は罪悪感があったと思います。

「ストーブで体温計の温度を上げて、
 ずる休みしても大丈夫だろうか」

「黙って友だちの物を盗ってしまった。どうしよう・・・」

などと思ったかもしれません。

しかし、「人にばれない方法」がうまく行くと、
「ああ、ばれなくてよかった」と考えるようになります。

「成功体験」を得たことで、
「よし、もう一回やってみよう」という気持ちに
なるのは自然の流れです。

回数を重ねるにしたがって
罪悪感は少しずつ薄れます。

それと並行して、
問題行動はエスカレートしていきます。

重大な事件を起こすことに至る「階段」を
一つずつ上がっていく典型的なパターンです。

「幸せな家庭で育った」と思っていた者が
こうして、犯罪者になるのです。


(「いい子に育てると犯罪者になる」まえがきより )

============

この「まえがき」16ページもあるのですが、
これ、ほんの最初の3ページです。

この後のお話が
​また、

メチャメチャ説得力があるのですが、
簡単にまとめるとこういうことです。


岡本さんは臨床教育学博士として
大学で授業をしながら、
刑務所で更生プログラムを作成し、
受刑者に授業をしたり、面接をしたりしています。


しかも、
岡本さんは
​刑務所の中でも

重大事件を起こした受刑者のいる
刑務所でそういった活動をしていました。

その岡本さんが昨年の6月に亡くなられました。

生前に岡本さんが書いた原稿を
ご遺族が出版社に提供をして本になったのが
この「いい子に育てると犯罪者になる」です。

先ほどの話にもどりますが、
岡本さんは大学の授業で、
感想を学生に書いてもらいます。

先ほどのA君が書いた感想は、
岡本さんが授業の中で
「幼少期の家庭環境にまったく問題がなかった人はいない」
と言ったのを受けて書いたものです。

岡本さんは学生が書いた文章を
次の授業で読みます。

もちろん、本人が特定できないような配慮をします。

そのなかで、岡本先生の考えを
学生たちに伝えます。

このA君の感想に対しては

「もしかすると、幼少期に素直に自分の気持ちを
 出せなかったときがあったのではないですか」と

仮説を伝えます。

理由は、彼が正直に
「学校を休みたい」と親に言っていないからです。

学校に行けないのには必ず
本人なりの理由があります。

それを親に言わずに
隠れて体温計の温度を上げています。

友だちの筆記用具も同じです。

その筆記用具が欲しいのであれば
せめて、「いいなぁ、僕もほしいなぁ」と
言ったらいいんです。

もちろん、それをくれるかどうかは
別の話ですが、それを言わずに、
いきなり「盗る」という行動
​をしました。

こうした、問題行動の背景には

​「​幼少期の親子関係の中で
​​ 素直に自分の気持ちを
​ 出せなくなっていた
​ 可能性がある」

と岡本先生は学生たちに伝えました。

すると、その岡本先生の仮説に
A君から下のような返信が届きます。

=========

 「幸せな家庭で育った」と書いた者です。

 「素直じゃない自分」という言葉を聞いて
 ドキリとしました。

 僕には二つ上の姉がいます。

 姉がなにかして怒られるのを見て

 「ああしなければいいんだ」

 とはじめから
 怒られるようなことを回避しようとしたり、

 母や姉が何か言うと父が揚げ足を取って怒ったり
 空気を悪くするのを見て、

 「家の中ではちょっとでも父のカンにさわるような
  発言はしないようにしよう」

 と考え、行動するようになっていました。

 また、両親が共働きで目が届かないことをいいことに、
 家でテレビゲームばかりしていた時期がかなり長くありました。

 家族の前では
 「怒られない、かしこい息子」でいようと努め、
 その息抜きも見られないところでしていました。 。

 虐待も家庭内暴力もなかったけど、
 僕が幼いころにしたことは
 家庭環境と関係があることに初めて気づきました。

===========

A君は気づくんです。

自分は父親の顔色を伺い
「いい子でいよう」と努めていたことに。

岡本さんは言ってます。

「親はきっと、
 『お姉ちゃんは反抗ばかりしてダメな子。
​​ それに引き替え、お前はいい子だね』と
​ 褒めていたことでしょう。
 容易に想像できます」と。

そうなると、A君にとって
家は安心して心と体を休める場にはならず、
常に緊張を強いられ、心身ともに疲れ、
学校に行けなくなってしまいます。

そして、親の顔色を伺っていると
素直に甘えることができません。

その結果、
「僕も欲しいなぁ~」の一言が
言えずにいきなり盗ってしまいます。

岡本先生はA君の感想を通じて
学生たちに、「変わること」ではなく
「元に戻ること」をすすめます。

「元に戻る」とは、
自分の思っていることや
感じていることを素直に
出せるようになることです。

そんな話を岡本​さんがします。
すると、その日の感想にA君から

=========

 なんだか先生に(ある意味では教室全体に)
 自己開示をしていると、それだけで
 過去の振り返りになり、気持ちに整理がつき、
 少しラクになったように感じています。
 ありがとうございます。

=========

という返信が来たそうです。

岡本さんは

「たったこれだけのことで、

 A君の問題が解決したとは思っていないが、
 自己理解が得られず、
 人生を生きていくのと、

 自己理解を得て人生を
 生きていくのとでは雲泥の差です。

 彼が犯罪者になる可能性が
 なくなったわけではありませんが、
 低くなったことは確かです。」

と言っています。

さらに岡本さんは

「A君のような学生は稀ではありません」

と言っています。

なぜなら、
その話をしている最中に
たくさんの学生たちが身を乗り出して
真剣な眼差しで聴いているからです。

幼少期の自分と重なる学生が
いっぱいいるってことです。

実際に授業の感想のなかに、

「このままだと私は犯罪者になっていたかもしれません」

と書いた学生もいたそうです。

悩みを誰にも言えずに一人で苦しみを抱えている学生、
周りの目を異常に気にして生き辛さを感じている学生、
本当は寂しいのに強がっている学生がたくさんいるということです。

悩みや苦しみは多様で、
その背景も様々ですが、

「いい子でなくてはいけない」という
幼少期の環境が原因だと岡本さんは言いきってます。

もちろん、すべての「いい子」が
犯罪者になるということではないです。

この本は、幼少期の家庭環境が
将来の問題行動を起こす大きな原因になる
ということを、「犯罪」という極端かもしれませんが、

わかりやすい例で、そして理論的に伝えている本なんです。


私、最後まで読んで、
少なくとも、「子育て」や「教育」に関わる人には
絶対に読んで欲しいと思っているんです。

それだけではありません。
上にも書いたように
悩みを誰にも言えずに一人で苦しみを抱えている人。
周りの目を異常に気にして生き辛さを感じている人。
本当は寂しいのに強がっている人。

そして、幸せな人生を歩みたい、
すべての人に読んでほしい本なんです。


ですので、
10/22「ココロの授業講演会」で、
いつもの平安堂さんが本を販売してくださるのですが、
この本を販売してくださるようお願いしておきました。

ぜひ、たくさんの人に読んでほしいです。


​その、
「ココロの授業講演会」が
迫ってまいりました。

実はですね・・・

前日の21日、
私、生出演番組が2本あるんです!

​2本ですよ!

2本。

しかも「ダブル生出演」です!​

一本は
​FM長野の「Clap!​」​
10:18頃
​電話生出演です。

​これはそんなに珍しくないです。

​そして、もう一つが、
SBC放送「ずくだせテレビ」です!​

信越放送「ずくだせテレビ」
いい子に育てると犯罪者になります


​この番組、10月から始まった
新番組で13:55~15:53の2時間番組なんです!

なんと、その2時間番組に
私、コメンテーターとして生出演しちゃいます!
もちろん、最初から最後まで2時間ずぅ~っとですよ!

私、テレビはなんどか出たことあるんですが、
生出演は初めてなんです。

しかも、2時間です。

いやぁ~、もう、どうしましょ!
変なこと言わないように気をつけます(笑)

ですから、「ココロの授業講演会」の前日、
大変なんです!

もしよければ、ご覧ください!

ところで!
10/22ココロの授業講演会の前説に
我武者羅應援團のみなさんが来てくださると
お伝えしましたが、
いい子に育てると犯罪者になります

その日は、特別に!!

ガムシャラグッズお買い上げの方には
応援&記念写真撮影をしてくださることになりました!!
いい子に育てると犯罪者になります
いい子に育てると犯罪者になります

記念写真は、
お手持ちのスマホやカメラでお撮りしますので
ぜひ写真を撮って、
じゃんじゃんFacebookやツイッターにアップしてくださいね!

…ということで、
お申込み、まだ受け付けています!
●H28/10/22(土)長野県上田市/12:30~16:30/ココロの授業講演会 木下晴弘×比田井和孝講演会×我武者羅應援團(前説)/上田市サントミューゼ/入場無料/予約が必要です。詳しくはこちら/上田情報ビジネス専門学校0268-22-0255
いい子に育てると犯罪者になります


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明日は、ココロの授業で販売する、
ヒダカズグッズや
比田井美恵こだわりの「ウエジョビ特製カレンダー」
(ウエジョビで初めてカレンダー作ってみました!)他、
当日のお楽しみについて
ブログアップします~!

お楽しみにっ!^^

↓こちらもよろしくお願いします。(*^o^*)
校長室で一人、泣きました…
いい子に育てると犯罪者になります




Posted by 比田井美恵 at 21:01│Comments(3)
この記事へのコメント
美恵ちゃん先生♪♪

なんですと!
ヒダカズグッズに
美恵ちゃん先生こだわりの
ウエジョビ特製カレンダー?!

マニアには堪らないじゃないですか!
お小遣いがマニアわない!

ではでは、明日!!
楽しみにしております!!
Posted by Aっこ at 2016年10月21日 09:33
ウエジョビマニアのAっこさん
いつもいつも千葉からありがとうございます!

>マニアには堪らないじゃないですか!
>お小遣いがマニアわない!

笑いました~! これで、和子ちゃんがどう返すか、興味があります~(笑)

無理せずお買い物を楽しんでくださいね~!^^

マニアのAっこさんのために、
カレンダーは100円(ほぼ原価)にしておきました~!(*^^*)
Posted by 比田井美恵比田井美恵 at 2016年10月21日 09:45
グッズほしー(≧∇≦)
いいなぁ〜♬
高知から魂参加ですが
ワクワクしながら志事
します\(^o^)/

もう1人のA子(o^^o)
Posted by ぼんたろーぼんたろー at 2016年10月21日 13:28
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