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2015年07月29日

あの日本人のような大人になりなさい

6/27に配信された比田井通信(ヒダカズ非公式メルマガ)より
お届けします!

先日、望月龍平さん演出の音楽劇「君よ生きて」を観てきました!


1年3ヶ月ぶりに観た「君よ生きて」ですが、
やっぱり、素晴らしかったです。


ほんっといろんなことを考えさせられます。

この舞台は、
「シベリア抑留」について描いています。

「シベリア抑留」とは・・・

---------------------
1945年8月15日ポツダム宣言受諾による
無条件降伏後、軍人と一般人合わせて
660人以上と言われる日本人が
海外に残されていた。

旧満州(中国北東部)日本軍兵士らは
ソ連軍の強襲に会い、武装解除された軍人は
満州地区、北朝鮮地区等に強制連行され、
その数は60万人に上った。
うち、47万2千人がシベリア各地のほか
約1800ヶ所の収容所で過酷な捕虜生活の
運命を余儀なくされた。

(「君よ生きて」パンフより)
----------------------------

結局ですね・・・、
戦争が終わって、
「日本に変えれる!」と思っていたのに、
ソ連軍に「東京に帰るぞ!」と騙されて、
連れてこられたシベリアで、過酷な状況の中、
47万人もの日本人が何年も強制労働をさせられた・・・。

ということなんです。

極寒のシベリアは冬にはマイナス30度にもなるんです。

その中で、十分な食べ物も与えられずに
材木の伐採、シベリア鉄道の建設といった
重労働を毎日させられたんです。

当然、病気になって亡くなる方もたくさんいました。

でも、そんな中でも
希望を捨てず、
数年後、日本に帰って来た人たちが
たくさんいたんです。

私、初めて「君よ生きて」を観た時、

「こんなことがあったの・・・?」
って驚いたんです。

「シベリア抑留」という言葉は
聞いたことはありましたが、
そんなに深く考えたことも
学んだこともなかったんです。

でも、こんなお話をすると、
「どんなに悲しく悲惨な物語なの?」
って思いますよね。

ところが、不思議です。
望月さんが創った「君よ生きて」は
観終わると、不思議と・・・

なんて言いますか、
「元気」と言いますか、
「勇気」と言いますか、
「感謝の心」と言いますか、
とにかく、
「観て良かった!」って思えるんです。

そして、
「日本人は凄い!」って思えるんです。

日本人に生まれたことを誇りに思えるんです。

例えば・・・
劇中、ロシアの軍医の台詞に

「日本人の捕虜を尊敬し、
感謝しているロシア人がいることも忘れないで・・・」
という言葉があるんです。

日本人はそんな過酷な状況の中、
そして、これ以上ないほど理不尽な状況の中、
ロシア人に尊敬されるような働きをしたってことです。

以前、元ウズベキスタン大使の
中山恭子さんのお話を聴いたことがあります。

ウズベキスタンも以前はソビエト連邦でしたから、
日本人が強制連行されてきて、
いろんな建物を作ったそうです。
その代表が「国立ナポイ劇場」です。

ここに、
「シベリア抑留者の誇り~ウズベキスタンとの友好の絆」
http://blogs.yahoo.co.jp/mozugoe/1595641.html
というブログの記事があります。

そこにこんな記事が載っています。
-----------------------
ウズベキスタンの人たちは、
当時抑留されていた日本人たちの姿を見て、

「日本人の捕虜は正々堂々としていた。
ドイツ人捕虜が待遇改善を叫んでいたのに対して、
彼らは戦いに敗れても日本のサムライの精神をもっていた。

強制労働でも粛々と作業につく姿を見て、
我々市民は彼らに何度か食料を運んだのです。」
-----------------------------
こんなことが書かれているんです。

そして、
その働く様子を見ていた
ウズベキスタンの親は、子どもに
「あの日本人のような大人になりなさい」と言って
子どもを育てたそうです。

そして、ソ連崩壊後、
独立したウズベキスタンでは、
大統領のカリモフ氏が自ら進んで、
壮麗なナポイ劇場に、日本人抑留者の
功績を記したプレートを掲げてくれています。

そこには、ウズベク語、日本語、英語でこう書かれています。

「1945年から46年にかけて
極東から強制移住させられた数百人の日本人が
この劇場の建設に参加し、その完成に貢献した」と。

凄い話じゃないですか。

我々、日本人の祖先の人たちは
理不尽なことを受け入れ、
与えられた状況の中で、
目の前のことを精一杯にやったんです。

で・・・、
私、聴いたことないんです。

こんなヒドイことをされているにも
かかわらず、

ロシアに損害賠償を請求したって話を
一度も聞いたことないんです。

ここがまた日本人の凄いところだなぁ~って思うんです。

考えてみれば、考える程、
日本人ってホント凄いですよね。

だって、太平洋戦争で
コテンパンにやられたアメリカと
今、こんなに仲がいいんですよ。

シベリアに抑留された人たち、
誰も文句言っていませんよ。

日本人は
「許す」と言いますか、
「受け入れる」と言いますか・・・

こういうことが得意なんですよね。

これを「水に流す」って言います。
日本人は「水に流す」ことができるんです。

だって、過去のことをいつまでも
責めていたって仕方ないじゃないですか。

もちろん、これはこれ簡単なことではないですよね。

でも、日本人はそれができるんです。

これを、
「日本人は人が良すぎる」
という人もいますが、

私は日本人のそういう生き方を
誇りに思います。

「君よ生きて」を観て、
そんなことを感じました。

あと・・・、

ロシアの人たちも
悪い人ばかりじゃないってことですよ。

宇宙飛行士の油井も言っていましたよ。
(同級生なので「呼び捨て」でごめんなさい)

「自衛隊で働いていた頃は
ある意味「敵」でしたが・・・

ロシアに来て、びっくりした!」って。

ロシアの人たちって
良い人ばっかりなんですって。

政治が絡んだりすると、
いろいろありますが、
直接会えば、み~んないい人ばっかりなんですって。

今回の「君よ生きて」でも
望月龍平さんは見事に
それも描いています。

パンフレットに
望月さんが取材をした
抑留体験者の木内信夫さんという方の
コメントが載っています

-----------------
亡くなった方は
この劇を観てて嬉しいと思います。

私も逝ったら、
君たちのことは後世の人が演ってくれて
「犬死じゃないよ」と天国で胸を張って、
話してあげたいと思います。

自信を持ってやってください。

この通りだったから。
----------------

「この通りだったから」ですって。
説得力のある言葉ですよね。

「君よ生きて」は
今日と、明日で終わってしまいますが、
この後、全国各地で公演する予定が入っています↓
舞鶴(7月3日―7月5日)
大阪(7月18日)
福井(7月19日・20日)
名古屋(7月29日・30日)
広島(8月15日)
千葉(8月21日)
八王子(8月28日)
横浜(8月29日・30日)
詳しくはコチラ↓
望月龍平カンパニー

全国各地でホンモノの「君よ生きて!」が観られるなんて
またとないチャンスです!

ぜひどうぞ!
↓ 「君よ生きて」終了後の特別トークショーにて
 望月隆平さん、喜多川泰さんと一緒だったのですが…
 望月さんは、完璧にヒダカズにかぶっています。全く見えません…。ごめんなさい!!(^_^;)
  


Posted by 比田井美恵 at 13:48Comments(0)比田井通信