子育ては親の思い通りにならない

比田井美恵

2017年03月26日 10:19

2/25と2/28に配信された比田井通信より
2本分まとめてお届けします!

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比田井通信-あなたは幸せです!-第489号
(2017.2.25発行)

ただいま、東京のホテルです。
昨晩は東京健康長寿医療センターで働く
お医者さん、看護師さん、薬剤師さん、事務方のみなさんに
「接遇研修」の一環でお話させて頂きました。

頂いた感想メールの中に

「講義終了後、スタッフのほとんどが
 子供のような目の輝きで帰っていく姿を見て
 この病院も変われるかもしれないと、うれしくなりました。」

なんていう嬉しい言葉がありました。

さて、今日は
カンタが帰ってきます!

帰ってくると言っても
一時帰国ならぬ、
一時帰家です。


ご存知の通り、この1年間、
山村留学しているカンタですが・・・、

ご存じない方はまず、こちらの記事をご覧ください↓

「カンタの独り立ち?!1」



「カンタの独り立ち?!2」


「不便だから楽しい」


↑こんなことがあったんですねぇ。
私も久しぶりに読んでみて
ホント懐かしく思ってしまいました。


今年のお正月にもカンタが
帰ってきたんですね。

このお正月の比田井家の
一番の懸案事項は・・・・


「カンタが来年、どうするか・・・」ってことです。


つまり、

来年も山村留学を続けるのか、
それとも帰ってくるのか・・・。


それをお正月休みの
家族会議で話し合わないといけないんです。


親としてはですね・・・、


「せめて、もう一年続けてほしい!」

と思っていました。


これはどういうことかといいますと、


今年1年間のカンタの成長ぶりは
目を見張るものがあったんです。

やっぱり、親元を離れて暮らすというのは
ホントに成長します。




それだけでなくて、
以前もお話ししましたが、
その山村留学先の哲学が
素晴らしいんです。


だからなんです。


で・・・、さらに言うと、
1年で終わってしまうのは
ホントにもったいないと思うんです。

それはなぜかと言いますと、
1年目は全部初めてのことなんです。

だから、いろんな失敗もしますよね。

うまくいかないこともありますよね。

そのうまくいかなかったことを
2年目は改善して試せるんです。

この「改善して試す」という
経験が大事だと思っているんです。


「1回だけやったことある」というのは
もしかしたら、単なる「体験」にしか
ならないかもしれません。

もちろん、やったことがないよりは
たった1度の体験だってはるかにいいですよ。

でも、その「体験」を「経験」にできたとき、
本当の財産になるような気がするんです。

これはですね、
2年目のウエジョビ公務員科で
別人のように成長したコータロー君の
成長ぶりと一緒なんです。

覚えていない人はまず、コチラです↓

●コータロー物語1
「コータロー君が比田井塾に来ました!」


●コータロー物語2
「人はプレッシャーで成長する」


●コータロー物語3
「それをやらないという選択肢は
 僕にはなかったですから・・・」


●コータロー物語 最終回
「自分をさらけ出したコータロー君」


どうですか、コータロー君の成長ぶり。
これが、2年目の威力です。

ただ・・・、
これはモヤモヤした1年目があったからなんですよ。

この1年目のおかげで、
2年目に大きく成長できたんです。

私はそれを知っているので、
カンタにも山村留学2年目に行ってほしかったんです。

こんなお話をすると・・・

「ホントは帰ってきてほしいんでしょ?」
なんて思う人もいるかもしれませんが・・・


そんなの、当り前じゃないですか。
カンタが家にいたらこんなに楽しいこと
ないですから。


でも、私は昨年の4月にカンタが
山村留学に行ったときに
もう覚悟はできてましたから、

もしかしたら、
このまま、カンタと一緒に暮らすことは
ないかもしれない・・・

その覚悟はもう決まってました。

ですから・・・

「2年目をやらないなんて、もったいない!」と
思っていましたし・・・・、

きっとカンタも
「やる!」と言うと思ってたんです。

そして、年末に第1回家族会議です。

まず、私と美恵先生が
「お父さんとお母さんはこう思うよ」
と話しました。

基本、美恵先生も同じ考えです。

「で・・・、カンタはどうしたいんだ?」

と聞くと、

「う~ん・・・・」といった雰囲気です。

もうわかりますよね。

カンタは帰ってきたいんです。

当然、「理由は?」って聞きますよね。

そしたら・・・、

山村留学先での生活自体は
楽しいんです。

でも、
「上田に帰ってきてやりたいことがある」って
いうんです。


「何?」って聞きますよね。


この答えが、
「へぇ~、そんなことがしたいんだぁ~」
というものであれば、問題がないのですが、

もぉ、それを聞いて、
私と美恵先生はガックリしてしまうような
ものだったんです。

ここに書くのも恥ずかしいので
書きませんが・・・、

気になります?

つまりですね・・・

そんなにやりたいことがあって
「帰りたい」って言っているんじゃないんです。

そこからは、私と美恵先生で
「いかに今の山村留学生活が 
 カンタのためになるのか・・・」を
アツく語って、

「もう一度、よぉ~く考えなさい」ということで、

1月4日だったと思うのですが、
第2回家族会議が行われました。



私「で・・・カンタ、どうするんだ?」


カンタ「う~ん・・・、やっぱり・・・
    上田に帰りたい・・・
    山村留学に行った方が
    成長できるのはわかるんだけど・・・
    やっぱり、帰りたい・・・」


私、諦めました。


これ、仕方ないです。


だって、私が言いたいことは
全部、言いましたから。

決めるのはカンタです。


その時にひとつ約束しました。

「家に帰ってくるなら
 それだけの覚悟で帰ってきなさい」と。

覚悟とは

「『家に帰ってきたら楽ができる』と思うな」
ということです。

もうカンタも中学生です。
我が家は3人家族。

私も美恵先生も働いています。

カンタの役割は重要です。

その重要な役割をちゃんと
果たす覚悟で帰ってこい、ということです。

それから数日間、
山村留学に帰るまで
カンタはご飯の準備、
片づけをやりました。

ということで、
カンタはこの4月から我が家に帰ってきて
地元の中学校に通うことになりました。

こういうことになって
改めて思うのは、

「よく行ったな・・・」ってことなんです。

ホントにそう思います。

カンタは別に、
家に不満があったわけじゃ
ないんです。

え~、私から見る限りですが・・・(笑)

むしろ、家が大好きなはずです。







私から見る限りですが・・・(笑)

なのに、1年ですからね!
よくもまぁ、行ったと思います。

今はそこを褒めてあげたいと思っています。

そして・・・、

やっぱり、子育ては
親の思い通りになんてならないんです。

もちろん、親として
できるかぎりのことは
しなくてはいけませんよね。

でも、最後に決めるのは
子どもです。

「自分で決めさせる」って
とっても大事ですよね。


ということで、
カンタが我が家に帰ってきますので、
また、どこかで会った時には
よろしくお願いしますm(__)m

↓こちらもよろしくお願いします。(*^o^*)
涙涙の年度末…1




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●2017.12.28放送
マストが折れてしまいリタイヤを決めた白石康次郎さんが
テレビの中継で言った言葉に私は感動しました。
「天は僕の命までは取らなかった」
そうです!命はまだあるんです!



●2017.1.4放送
リタイヤ後、白石康次郎さんがテレビの中継でこんなことも言いました。
「今の僕にできることは、見事な負けっぷりを子ども達に観せることだけなんです」
こんなことば、なかなか言えないですよ。



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■H29/6/9(金)島根県益田市/19:00~20:30/益田駅前ビルEAGA/入場2,000円/(株)ビジネスプラン0856-23-6116