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2016年05月19日

カンタ独り立ち!? その2

4月2日に配信された比田井通信よりお届けします。

 ※ 前回のブログを読んでない方はまずはコチラから…
カンタ独り立ち!? その1
カンタ独り立ち!? その2
 

------------

先日の続きです。
昨年の4月に
「山村留学に行く!」と言いだしたカンタ。

10月の体験合宿では
あまりのスゴさに完全に
やる気をなくし、帰って来ました。

もう私はあきらめていました。

ただ、スタッフの方から
「出願するかどうか
 1週間以内に教えて下さい」
と言われていました。

1週間後の土曜日の午前中。
一応、けじめをつける意味もあり、
家族会議です。

私「で・・・、山村留学はどうするんだ・・・?」

カンタ:「う~ん・・・」

(となりで黙って様子を見ている美恵先生)

私「『う~ん』じゃ、わからないだろ。
   行くのか、行かないのかはっきりしなさい」

(私は内心、もうあきらめています)

カンタ「う~ん・・・  ぼくは・・・、
    あぁいうことを・・・
    家でできるようになりたい・・・」

(つまり「行きたくない・・・」ってことです)

私「なに言ってんだ。
   家でなんてできるわけないだろ!」

カンタ「う~ん・・・」

私「で・・・なにがそんなに
  気に入らなかったんだ?」

カンタ「ぼく・・・・

    たぶん・・・・

    みんなの生活のペースに

    ついていけない・・・」

前回書いた通り、
年下の子に注意されたり、
スゴイ話し合いを
見せつけられたりしてますから、
これは、カンタの正直な気持でしょう。

でも私は
こう言いました。

「『ついていけない』って言ったって
 あんなのみんな最初からできたわけじゃないでしょ。
 4月から半年もやってたら、できるようになるんだよ。
 慣れるんだよ!」

私はもうあきらめてますよ。



ところが・・・


これを言った瞬間・・・・


カンタの表情がコロっと変わり・・・


「えっ、お父さん、
 慣れるの・・・?
 僕でも、慣れるの?」とカンタ。


私、ちょっと驚きながらも

「慣れるさぁ~、カンタだって慣れるんだよ!
 半年も経てばあのくらいのこと
 できるようになるんだよ!」

と言いました。


すると・・・






「じゃぁ、行く!」


とカンタ。


驚いたのはこっちです(笑)

私:「えっ、行くの?」

カンタ:「うん!」

私:「ホントに!」

カンタ:「うん!」



逆転ホームランですよ。

ビックリしました。


ただ、この後まだまだ
ハードルがありまして・・・

出願するためには
作文試験があるんです。

400字原稿用紙、2枚程度です。
800字ですよ。

これが、カンタにとっては
ハードルが高くてですね。

毎日の宿題で
連絡帳みたいなのが
あるじゃないですか。

そこに日記みたいなのを
書くわけですよ。

ほんの数行ですよ。

そのホンの数行の日記が
書けないんですよ。

どんだけ時間かかってるんだ?
っていつも私に怒られているんです。

そんなカンタが800字の作文なんて
どれだけハードルが高いか・・・。

「カンタ、行くって言うんだったら
明日には作文を書かないと間に合わないぞ」と私。

「わかった、書く」とカンタ。

一応、やる気はあります。

翌日、原稿用紙を買ってきて
作文です。

私、考えましてね。

いきなり原稿用紙に書きだしても
途中で書き直したりしたら、
絶対途中で投げ出すと思ったので、

「まず、書きたいことを
 話しなさい。お父さんが
 パソコンで打ってあげるから、
 そしたら、それを清書すれば
 いいでしょ?」と私。

「わかった!」とカンタ。

私:「よし、じゃぁ、最初は
   どこで山村留学のことを知ったの?」

カンタ:「去年の4月にお母さんがスマホで・・・」

私:「いいじゃん。それで?」

カンタ:「夏休みにはキャンプに行って・・・」

私:「へぇ~、それで?」

カンタ:「体験合宿の前にはちょっと迷って・・・」

私:「ほぉ・・・」

カンタ:「体験合宿に行って、
     ついてけないって思って・・・」

私:「う~ん・・・」

カンタ:「でも、家族会議でお父さんが・・・」

私:「いいねぇ~!それで!」

カンタ:「ぼくは、山村留学に行くって決めました。」

私:「カンタ!スゴイな!
   これ、800字どころじゃないぞ!
   原稿用紙3枚になっちゃうぞ!」

文章はできました。
この後、つぎのハードルです。

清書です。
なぜ、これがハードルかと言うと、

カンタの文字は恐ろしく汚いです。
恐ろしく雑なんです。

親の私が読んでも
解読できない文字が普通にあります。

「カンタ、いつものように書いたら、
 間違いなく、この作文で落ちるぞ。

 お父さんが試験官だったら、
 いつもの字に誠意は感じられない。
 字を見た瞬間に落とす。

 だから、丁寧にしっかり書きなさい」と私。

そしたら・・・、

カンタが1時間半ぐらいかけて
ものすごい丁寧に清書をしたんです。

丁寧って言ったって
初めて見た人は、
「えっ?どこが・・・」
っていうような字ですよ。

でも、私がみたら、
もぉ、驚きましたからね。

「カンタ、できるじゃないかぁぁぁ~!」って
感じなんですよ。

美恵先生なんか
帰って来て、その字を見て
泣いてましたからね(笑)

「カンタ、本気だな・・・」
と思いました。

数週間後、
「書類審査合格」の通知が届きました。

とりあえず、スシローでお祝いです。

次のハードルは
面接試験です。

親子同伴で
2時間半です。

最初の1時間は子どもだけに質問。
(親は見守ります)
残りは親だけ。

これも、私は
「大丈夫かなぁ・・・」と
思っていたんです。

話す内容以前に、姿勢です。

前回の体験合宿の時には
スタッフの方が話して下さっているとき、
もう、ホントひどい姿勢だったんです。

グニャグニャなんです。
やる気がないんですよ。

そんなカンタが
ちゃんと座っていることができるのか・・・

それも1時間です。


ところがですね・・・


すごいんですよ!
背筋をピンっと伸ばして
1時間、緊張しながら
座っているんですよ。

声はものすごい小さいんですけどね・・・(笑)
(どうやらめちゃくちゃ緊張していたようです)

話の内容はともかく、
もぉ、私はそれだけで
大満足です(笑)


で・・・


1月中旬。


通知が届きました。

最終合格です。


もちろん、
スシローでお祝いです。


いやぁ、カンタ頑張りましたよ!


結果的に良かったのは、
一度はあきらめそうになったってことですよ。

そこから
「やっぱり行く!」と
覚悟を決めたところです。

これが・・・
「キャンプが好きだから、
1年間もキャンプができて楽しそう!」
なんていう、軽いノリで行ってしまったら

もしかしたら、
途中で、「思っていたのと違う・・・」
って言って、続かなかったかもしれないんです。


で・・・

私、一度、カンタに聞いたんです。

「なんで、あの時、
 急に『やっぱり行く!』って
 思えたの?不安とかないの?」って。

だって、それまで
全然、やる気がなさそうでしたからね。



そしたら、カンタ、

「だって、お父さんとお母さんが
 大丈夫だって言うから、大丈夫って思えた。」

とあっさり言いました。

これ、嬉しかったんですよ。

これ、まさに
「根拠のない自信」なんですよ。

親がどんなに「大丈夫」なんて言ったって
そこに、根拠なんてないんですよ。

でもカンタは
「大丈夫!なんとかなるでしょ!」って
思えたんです。

そして、
大きな一歩を踏み出したんです。

私ね、正直、
カンタのことスゴイと思っているんです。

尊敬に値します。

だって、自分が小学生の時、
みなさんだってどうでした?

「親と離れて暮らす」なんて
概念にないですよ。

「そんなこと絶対にできない」って
思いますよ。

それを「大丈夫」って思えるって
ホント凄いと思うんです。



そのカンタが昨日、
旅立ちました。



土日も帰ってくることはありません。

次に帰ってくるのは
夏休みです。


さっきも言ったように
カンタは大丈夫です。

これは確信があるのですが、


私が・・・心配です(笑)


まだ、数日しか経っていないのに
完全に「カンタロス」です(笑)

あっ、これ、
けっこう「笑いごと」ではないんです(笑)


で・・・、
これなんとなく
日に日に、
大きくなって
行く気がして・・・


だってね、
私とカンタって、
メチャメチャ仲良しなんですよ!


もぉ、ホント
家に帰って
「ただいまぁ~!カンタァ~!」
って言ってギュ~ってするのが
どれだけ楽しみだったか・・・。
カンタ独り立ち!? その2


毎朝、家を出るときには
カンタと二人で「出勤式」っていうのを
やってたんです。

カンタ:「本日もお仕事、頑張って下さい!」
私:「本日も学校、頑張って下さい!」
(ギュ~!)

毎朝ですよ。
これで「今日も一日頑張ろう!」って
思えたんです。

それが・・・
今朝はありませんでした・・・。

明日も明後日もありません。

ホント、どうしましょう・・・。

あっ、
このヒダツーでこんな弱音を吐くの
初めてですよね。

でもこれ、正直な私の気持ちです。

でも、それだけカンタの存在が
大きかったってことです。

いなくなって
初めてわかることです。

あなたの周りにも
そういう人いません?

普段は憎まれ口や
生意気なことを言っちゃったり、
必要以上に怒っちゃったり・・・、
でも、その人がそこに居てくれることが
どれだけ有難いか・・・。

幸い、私は
かなり、やり切りましたよ。

カンタとの思い出は山ほどあります。

だから、後悔はないです。

あっ、もしかして・・・
「1年経ったら、戻ってくるんでしょ?
 1年の我慢じゃないですか・・・?」
と思う人もいますか?

この山村留学、
1年で終わるとは限らないんです。

本人が2年目、3年目・・・、
中には4年間留学している子もいます。

もしも、カンタが
4年間留学したら
中学卒業です。

もしかすると
「高校は県外の全寮制の高校に行く!」
なんて言い出すかもしれません。

ですから、私は
一応、覚悟してます。

もうカンタと
一緒に住むことはないかも・・・。

でも、カンタは天からの
預かりものです。

それがカンタのためになるのであれば、
社会に出て役に立てる人間になるために
必要なことであれば、
親として、喜んで行かせる覚悟です。

・・・・とは書きましたが、

その覚悟、まだまだかもしれません。

多分、まだまだです。

ここに書きながら
自分に言い聞かせています。

----------

比田井通信は以上です。
ここからは比田井美恵が書いています。

…カンタが家を離れた後…
私は、きっと比田井家は静かになると思っていました。

カンタはにぎやかでしたから!

ところが…

ですね…。

カンタがいなくなったとたんに
ヒダカズがにぎやかになったんです。

何かにつけて、
「カンタがいない~!!(淋)」
「カンタがいれば、ここで〇〇するのに~!(涙)」
「カンタさえいれば、こう言ってくれるのにぃぃぃ~!!(泣)」
…と。

予想外にヒダカズ、
「子ども返り」をしています。

…かまってほしいんですね。(笑)

カンタがいないのは確かに淋しいですが、
その分、
カンタがいろんな面で成長してくれることと信じています。

また夏休みに
ひとまわり大きくなったカンタに会うのが楽しみです!!^^

↓こちらもよろしくお願いします。(*^o^*)
ウエジョビ校長 美恵ちゃん先生が今日も行く
最近の記事は 先生たちの失敗談
カンタ独り立ち!? その2



Posted by 比田井美恵 at 00:00│Comments(2)
この記事へのコメント
こんばんは
いつもラジオ楽しく聴かせていただいてます
でも昨日は聴き逃してしまって・・・あぁ~

寛太君の山村留学シリーズを楽しみに聴いていたので、ホントにショックでした・・・笑

実は、お話しに出てくるニワトリ小屋を建てる時に少しお手伝いさせていただいた事があったり、チョクチョクお邪魔していたり、スタッフの皆さんにもお世話になっている場所だったりするもので、聴き逃してしまったショックはかなりのものなのです・・・笑

「カンタロス」を埋めるべくハイテンションなヒダカズ先生を想像すると、失礼ですが微笑ましいというか・・・でも、なんだかその気持ち分かる気もします。

夏休みに帰ってくる寛太君の成長ぶりが楽しみですね!
Posted by たっきー at 2016年05月19日 20:09
タッキーさん
いつもありがとうございます!
ラジオ、いつも楽しみにしてくださってありがとうございます!

カンタの山村留学シリーズ、
予想以上に好評なようです。

ニワトリ小屋を建てるときの件、聴いてますよ~!
そのうちカンタに会いそうですね!

それにしても、あそこは本当にいいところですね! 重ね重ね、行かせて良かったと思っています。^^

親元では…上田では、学べないことがたくさん経験できます。
改めて「経験は財産だ!」と思っています。

まだまだ始まったばかりですが、これからが楽しみです!

お世話になることもあるかと思いますがよろしくお願いします!(*^^*)

そうそう、カンタの山村留学に関しては、先方から「場所がどこかわからないようにしてもらえるのであれば…」という条件付きで、ネットやラジオでお話しさせていただいています。 ヒダカズは隠し事が苦手なので、どこかでうっかりばらしてしまうのではないかとヒヤヒヤなのですが、私も、気をつけながら発信していきたいと思います~^^
Posted by 比田井美恵比田井美恵 at 2016年05月20日 07:15
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