昨日、友人の家にお邪魔しました。
小学校と中学校の息子さんがいらっしゃいます。
私と息子も一緒に夕飯をご馳走になったのですが、
友人の息子さんたちがちょっとお行儀が悪かったりしたとき、
ちゃんとお父さんが叱っていました。
怒鳴る、という感じではなく、
どうしていけないのか、ちゃんと説いた上で、
彼らが行動するのをじっと待っていました。
かっこいいなぁ…と思いました。
私は、家族以外の人がいる前で子どもを叱るって、
結構、勇気がいります。
もちろん、叱ることは叱るのですが、
いつもよりもちょっと甘い自分になっているのを感じます。
人の目を気にしている証拠なんでしょうね。
本当は、人の目を気にしている自分の方がかっこ悪いのですが…。
そんなことを考えていて、ふと思い出したことがありました。
私が小学校3年生頃のことです。
当時、うちで一番厳しいのは、父親でした。
佐藤家(私の旧姓です)では、
一番偉いのは父親。
当たり前のことですが、
お風呂は父が一番に入り、
父の言うことは絶対で、
父が一度「ダメ」と言ったことは決してくつがえることがありません。
テレビのチャンネル権も当然父親。
父が帰って来たら、どんなに面白い場面だったとしても、
NHKに変えなければなりません。
食事中、肘をついていると、
父からは容赦なくビールの王冠が飛んできました。^_^;
かなり悪いことをすると、
いつもお尻を出してペンペンされ、
さらに悪いことをすると土蔵に閉じ込められ…
真っ暗で、古~い物ばかりがしまってある、独特のにおいのする土蔵に
一人ぼっちで閉じ込められると本当に怖くて怖くて泣き叫んでいました。
さて、私が小学校3年生のころ、
担任の先生が何かの話のついでに、こんなことをおっしゃいました。
「みなさんのお父さんお母さんだって、
普通なら叱るはずなのに、
お客さんが来ていると叱らない、ってことあるでしょ?」
…と。
話の前後を覚えていないので、
今となっては、先生がどんな話の流れで、
何を言いたくてこのことを言ったのかわからないのですが、
9歳の私の心には、この言葉だけが強烈に残りました。
「そっか~! お客さんがいるときは、悪いことをしてもいいんだ!
叱られないんだ!!」
…しめしめ、と思ったその日…
自宅に帰ると、たまたまお客さんが来ていました。
私は、チャンス!! とばかりに、
わざと悪いことをして見せました。
すると、予想外に父が私を叱りつけたんです。
「お前はどうしてそんなことをするんだ!!」
…びっくりした私は、正直に言いました。
「だって、先生が
お客さんの前なら、お父さんもお母さんも怒らないって言ったんだもん!」
…父は、無言で私に近づいてきました。
そして、足をつかんだかと思うと
そのまま持ち上げ…
お尻を出してペン!ペン!ペン! と叩いたのです。
…ショックでした。
9歳にもなれば、
男の人の前でお尻を出されることがどれだけ恥ずかしいことか…。
それに、「先生はあぁ言ったのに、違うじゃない!」という悔しさもありました。
そして、思いました。
「父は、一筋縄じゃいかないな」と。
(当時は、「一筋縄」なんて言葉は知りませんでしたが…)
父の怖さを思い知りました。
(↓ 左から、姉(2番目の姉。私は三女です)、私、父です)
でも、このことを思い出すたびにつくづく思います。
子育て、子どもへの教育っていうのは、
こうでなきゃいけないんだと。
誰が見ていようが、どんな場面でも
悪いことは悪い、
ならぬものはならぬものなんだと
教えることが大事なんですね。
自分が親となった今、
改めて、
決してぶれなかった父親の心はすごかったなぁ…と思います。
なかなか真似できることではありません。
本当に厳しくて、怖い父親ではありましたが、
今となっては厳しくしつけてもらって良かったなと思うことばかりです。
父はきっと、その時、娘たちに好かれようとかは考えず、
私たちの将来の姿を思い浮かべて
叱ったり厳しくしたりしてくれたんですよね。
その時にはわからなかった父の愛情、
今となってはどれだけ愛情深く育ててもらったのかと
本当にありがたく思います。
私も、どうしても息子がかわいくて
ついつい甘やかしてしまうことがあります。
人前だと、ついつい叱り損ねてしまうことがあります。
改めて反省です。
子どもの将来を考えて、
ちゃんと叱り、
ちゃんと厳しくし、
ならぬものはならぬと教えられる親になりたいです。
日々勉強です!(o^-^o)