台湾に学ぶ「日本精神」1 【感動のWBC日台戦 謝謝台湾】

比田井美恵

2014年12月06日 17:33

私(比田井美恵)は9月に台湾に行って来ました。
感動的な旅でした。涙涙…でした。

台湾に行ったきっかけは、中村文昭さん。
中村文昭さんも今年の4月に台湾に行き、
もう、何度も号泣して帰って来られたのです。

そして、帰ってくるなり
「このことを日本のみんなに伝えなきゃ!!」と思い立ち、
急きょ講演会を開いてくださいました。
私は6月に行われた、その講演会に参加したのです。

演題は、「台湾から教わった日本の心」。


まずは文昭さんが、なぜ台湾に行こうと思ったのかを
語ってくれました。


(すみません、以前にも同じような記事を書いているのですが、
 改めて書かせてくださいね。)

2013年に第3回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が
行われました。

日本対台湾戦前に、ある若者が
ツイッターでこんなことを呟いたんですね。

「東京ドームで日本対台湾戦を観戦する予定の方へ。
 震災での台湾からの義援金のお礼を
 横断幕やプラカードで伝えてください。

 台湾国内ではWBCの注目度が非常に高いです。
 台湾の皆さまへ改めて感謝のメッセージをおくる
 最大のチャンス。

 日本と台湾の友情が永遠であることを
 WBCを通して伝えて下さい。」

実際に台湾は、2011年の東日本大震災で、
わかっているだけでも200億円もの義援金を送ってくれています。
これは他のどの国よりも多い金額でした。

しかも、この金額は赤十字社など公的な機関を経由したものだけですので、
個人的に集めて送ったり、
別の機関を経由していたものは計算に入っていません。

台湾は、
人口は日本の5分の一以下、
平均年収は約160万円と言われています。

その台湾から
こんなにもたくさんの義援金が集まったなんて驚きです!!

しかも、その年の暮れに、
台湾の新聞で行われたアンケート

 「今年最高に幸せだった出来事は?」

の問いに対して、
ダントツの1位に選ばれたのは、
なんと、

 「日本への義援金が世界一だったこと」!!!

「WBCで台湾に感謝の気持ちを!」
という若者のつぶやきは、
またたく間に日本人の間に広まりました。

しかし、実は、
秘かに台湾の若者たちの耳にも届いていたのです。

さて、いよいよWBC日台戦当日。
日本応援席から、たくさんのプラカードが挙がりました。
「311の支援、ありがとう台湾!」
「台湾の支援を私たちは永遠に忘れない」。

すると、台湾応援席からもたくさんのプラカードが挙がったのです。
「日本頑張れ!」
「台湾は応援している!」
「日台友好」etc…。

お互いに感謝の言葉を伝え合う応援席。
自然と両チームのプレイを讃えあい、
温かい雰囲気で試合が進められたようです。

結果は4対3で日本の逆転勝利。

試合終了後…なぜか台湾選手たちはマウンドに集まってきました。
そして、マウンドを丸く囲むように立ったかと思うと、
一斉に外側を向き、
360°、観客席全体に向かって
深々とお辞儀をしたのです。
感動的でした。


↓ その時のことについて、詳しく書かれているサイトへのリンクです。
 ニュースで取り上げられた時の動画もあります。
WBC日台の友情に脚光!


なぜ台湾は、
こんなにも日本を愛してくれているのでしょうか。

台湾は、1895年から1945年までの50年間、
日本に統治されていました。

「統治」と聞くと、
もしかしたら人民を無理やり働かせ、
できた農作物・工業物を搾取し…と思うかもしれませんが、
日本は違いました。

…日本だけは違いました。

台湾の人たちの生活を向上させようと、
様々な策を講じてきたのです。

治安を良くし、
衛生面も劇的に良くし、
農業技術を教え、
教育を施しました。

学校を造り、
「正直」「勤勉」「責任」「勇気」を教えましたが、
これは戦後、「日本精神(リップン・チェンシン)」と呼ばれ、

 「あなたは日本精神があるね」が、

台湾での最高の褒め言葉だと言われるほどになったのです。

文昭さんは、WBCのあの台湾の選手たちのお辞儀を観て、
2014年4月に早速台湾に行きました。

 「俺も、直接、震災の時のお礼を台湾に伝えたい!」

という思いで。


壇上に2本のノボリが立っていますが、
文昭さんたち一行は、このノボリを持って歩いたのです。


「311 多謝」…311の震災の時は本当にありがとう!
「加油 台湾」…頑張れ! 台湾

そんな思いが込められたこのノボリ。
一緒に行った、
文昭さんの息子さん達が作ったそうです。

このノボリを持って歩いた文昭さんたち。
相当目立ったようです。

そしてたくさんの台湾の方々から声をかけられ、
いろんな話を聴かせていただき…
それはそれは涙涙だったそうです。

台湾の方々は、
日本に統治された時代のことを
心から感謝していて、

日本人を見かけたら
とにかくお礼を言いたい、
自分にできる限りのことをしてあげたいと
そんな思いでいてくださっているようです。

文昭さんは
そんな方々に出会うたびに涙していたとか。

当日は、文昭さんと一緒に台湾に行かれた
台湾の 李 久惟(ジョー・リー)さんも
話をしてくださいました。


李 久惟さんは、小さいころからおじいさん、おばあさんたちに
日本人の素晴らしさを教えてもらってきました。

もう、その年代の方々は
日本のことが大好きで、
日本人に心から感謝していて
日本語で会話をしたくて仕方なくて…。

でも、ジョーさんたちが学校に通っていたころは
とっくに台湾は、中華民国による実効支配。
教育内容も、中国式に統制されていたとか…。


でも、自宅に帰れば
おじいさん、おばあさんたちは
日本は素晴らしい、
日本人は立派だと言う。

小さいながらに
そのどちらを信じたらいいんだろうと悩んだそうですが、
そんな中で、

「誰がどう言おうと、 
 自分で考えて
 自分がいいと思ったことを信じる」

という考え方になったそうです。

そして、ジョーさんは日本が大好き。
日本を心から愛してくれているのです。

話しながら、感極まって涙するシーンもありました。


こんな話を聴いたのですから…
私の心の中には、

「私も台湾に行きたい!
 台湾に行って、直接ありがとうを伝えたい!!
 自分の目で確かめたい!
 自分の心で感じたい!!」

という強い思いがムクムクと大きくなってきたのでした。

(続きます)